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kintoneで案件管理を効率化|設計のポイントを徹底解説

案件の進捗を把握するために、担当者へ毎回確認している
現場スタッフからの作業報告が集まらず、管理者が催促している
月末になると、案件情報をExcelや会計ソフトへ転記して請求データを作っている
―――kintoneで案件管理を行う中で、このようなお悩みを感じていませんか?
kintone(キントーン)は、案件管理、売上管理など、業務に合わせたアプリを柔軟に構築できるツールです。
ひとことで「案件管理」といっても、会社によって管理したい範囲は異なります。
営業部門では[問い合わせ → 商談 → 見積 → 受注]までを管理し、制作会社などでは、受注後の[担当者のアサイン → 作業 → 完了報告 → 請求]までを案件管理に含めることもあります。管理する範囲によって、利用するユーザーや入力する情報、管理の目的も変わります。
そのため、自社の業務範囲を整理しないままアプリを作り始めると、必要以上に項目が増え、営業担当者にも現場スタッフにも使いにくいアプリになってしまう可能性があります。
そこで本記事では、kintoneの案件管理を「受注前」と「受注後」に分けたうえで、受注後の案件管理を中心に解説します。
案件管理の範囲の決め方から、マスタ設計、現場の入力画面、請求業務との連携まで、4つのステップに分けて詳しく解説します。また、案件受付からスケジュール管理、作業報告、請求・入金管理までをkintoneで一元化した導入事例もご紹介します。
- kintoneの案件管理を「受注前」と「受注後」に分けて考える
- ①営業の案件管理|受注前の見込み案件を管理する
- ②受注後の案件管理|作業の進捗から請求までを管理する
- 受注後の案件管理で起こりやすい3つの課題
- 課題①:案件の進捗が管理者から見えない
- 課題②:現場から作業報告が集まらない
- 課題③:案件情報が請求までつながっていない
- kintoneで受注後の案件管理を設計する4つのステップ
- STEP1:案件の「始まり」と「終わり」を決める
- STEP2:繰り返し使う情報をマスタに切り出す
- STEP3:現場が入力する項目を整理する
- STEP4:請求・集計まで案件データをつなぐ
- 【導入事例】案件受付から請求までをkintoneで一元管理
- 顧客・案件情報をマスタと連携
- スタッフの予定と案件を紐づける
- 作業報告から請求までつなげる
- まとめ
- kintoneで案件管理システムの構築ならルーブピークへ
kintoneの案件管理を「受注前」と「受注後」に分けて考える
案件管理のアプリを設計する際には、どこからどこまでを管理するのかを決めておく必要があります。
ここでは、受注前の営業案件と、受注後の作業・請求までを管理する案件の違いを整理します。
①営業の案件管理|受注前の見込み案件を管理する
一つ目は、受注に至るまでの見込み案件を管理する方法です。
たとえば、商談フェーズ、見込み金額、受注確度、次回アクション日、見積書といった情報を管理し、どの案件に優先的に時間を使うかを判断します。
主に利用するのは、営業担当者やマネージャーです。担当者は日々の商談状況を記録し、マネージャーは案件ごとの受注確度や金額を確認しながら、今後の売上見込みを把握します。
つまり、受注前の案件管理の主な目的は、商談状況を可視化し、受注につなげることです。
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②受注後の案件管理|作業の進捗から請求までを管理する
もう一つが、受注が決まったあとの案件管理です。
たとえば、[受注 → 担当者のアサイン → 日程調整 → 作業 → 実績報告 → 請求]といった流れを管理します。
営業担当者だけでなく、現場担当者や事務担当者、管理者など複数のユーザーが利用するのが特徴です。建設・工事業の進捗管理、制作・開発案件の管理、訪問型サービスの作業管理などが該当します。
主な目的は、受注した仕事の進捗や作業実績を把握し、その後の請求などの業務へつなげることです。
なお、どこまでを案件管理に含めるかは業務によって異なります。「納品・検収」で終了する場合もあれば、請求・入金確認まで一連の流れで管理する場合もあります。
そのため、まずは、自社で案件管理する範囲を明確にすることが重要です。
受注後の案件管理で起こりやすい3つの課題
ここまで「受注後の案件管理」について整理しましたが、実際にkintoneで管理しようとすると、いくつかの課題が発生しやすくなります。
特に多いのが、「進捗が見えない」「現場から報告が集まらない」「案件情報が請求までつながっていない」という3つです。
課題①:案件の進捗が管理者から見えない
案件の進捗が担当者の中で止まってしまうと、管理者は本人へ確認しなければ状況を把握できません。
「現在どの工程まで進んでいるのか」「誰が対応しているのか」「次に何をする必要があるのか」といった情報が共有されていなければ、長期間動いていない案件や、納期が近づいている案件への対応も遅れやすくなります。
kintoneの一覧画面で各案件の進捗や担当者を確認できるようにしておけば、管理者が個別に状況を確認する手間を減らせます。
課題②:現場から作業報告が集まらない
二つ目は、現場から作業実績が集まらないことです。
作業終了後に現場スタッフがスマートフォンから報告する運用では、入力項目が多かったり、自由入力の欄がいくつもあったりすると、報告そのものが負担になります。
結果として「あとで入力しよう」と後回しになり、管理者が催促しなければ報告が集まらない状態になりがちです。「現場が入力してくれない」と考える前に、入力させすぎていないかを見直しましょう。
作業報告の項目を整理する際は、その後の実績集計や請求データの作成に利用する情報も確認しておくと、後工程での再入力を減らせます。
課題③:案件情報が請求までつながっていない
三つ目は、案件管理と請求業務が分断されているケースです。
たとえば、案件自体はkintoneで管理していても、月末になると請求対象の案件を確認し、Excelへ転記して集計したり、会計ソフトへ同じ情報を入力したりしているケースがあります。
この状態では、kintoneに案件情報を登録していても、請求時には再び手作業が発生します。件数が増えるほど、転記ミスや請求漏れのリスクも高くなります。
また、同じ取引先から1か月に複数の案件を受注している場合には、それぞれの案件を顧客単位でまとめて請求する必要があることもあります。
kintoneの基本機能でも、1件の案件に対する単価・数量・金額の管理や計算は可能ですが、複数の案件レコードを横断して1件の請求データへまとめる処理になると、基本機能だけでは対応が難しくなるケースがあります。
そのため、受注後の案件管理では、案件単体の進捗だけでなく、「最終的にその案件情報をどこまで利用するのか」まで考えて設計することが重要です。
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kintoneで受注後の案件管理を設計する4つのステップ
ここからは、実際にkintoneで受注後の案件管理を設計する方法を解説します。大きく分けると、以下の4つのステップで考えると整理しやすくなります。
STEP1:案件の始まりと終わりを決める
STEP2:繰り返し使う情報をマスタに切り出す
STEP3:現場が入力する項目を整理する
STEP4:請求・集計まで案件データをつなぐ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
STEP1:案件の「始まり」と「終わり」を決める
最初に決めるのが、どの時点からどの時点までを案件管理の範囲にするのかです。
受注後の案件管理でも、「受注確定」「作業日確定」「担当者のアサイン」など、管理を開始するタイミングは会社によって異なります。終了地点も「作業完了」「納品・検収」「請求書発行」「入金確認」など、さまざまです。
管理範囲が曖昧なままアプリを作ると、担当者によって案件完了の判断が異なり、進捗の把握や後工程への引き継ぎに支障が生じる可能性があります。
まずは業務フローを整理し、案件レコードを作成するタイミングと、どこまでを管理するのかを明確にしましょう。
各工程の進捗についても、「受付」「日程調整中」「作業中」「作業完了」「請求済み」といった項目をドロップダウンなどで管理すれば、案件ごとの状況を一覧で確認できます。
ここで決めた管理範囲や進捗項目が、その後のフィールド設計やアプリ構成の土台となります。
STEP2:繰り返し使う情報をマスタに切り出す
次に、案件ごとに繰り返し利用している情報を整理します。代表的なものとしては、次のような情報があります。
顧客情報
商品情報
作業メニュー
単価
拠点情報
案件を登録するたびに顧客名や住所、電話番号を直接入力する設計にすると、毎回同じ情報を入力しなければなりません。また、「株式会社○○」「(株)○○」のような表記ゆれが発生すると、同じ顧客であるにもかかわらず、検索や集計時に別のデータとして扱われる原因にもなります。
そこで、顧客情報は「顧客管理アプリ」、商品や作業メニューは「商品マスタ」「価格表マスタ」などで管理し、案件管理アプリから参照する構成を検討します。
案件登録時に顧客を選択し、会社名や住所などを取得できるようにしておけば、担当者が同じ情報を何度も入力する必要がありません。案件ごとに発生する情報と、複数案件で繰り返し利用する情報を分けることが、アプリ構成を考える際のポイントです。
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STEP3:現場が入力する項目を整理する
次に考えるのが、実際にユーザーが操作する入力画面です。
特に、現場スタッフがスマートフォンから作業報告を入力する場合、管理者が確認したい情報をすべて並べるのではなく、そのユーザーが入力する必要のある項目に絞ることが重要です。
たとえば、作業報告であれば、「作業日」「作業内容」「進捗状況」「作業時間」「写真」など、現場で実際に入力する情報を中心にします。
一方、案件登録時点ですでに分かっている「顧客名」「住所」「担当営業」などを、現場スタッフに再入力してもらう必要はありません。自由入力の項目についても、「毎回ほぼ同じ内容を入力していないか」「選択肢から選ぶ形にできないか」を確認します。
たとえば、作業種別があらかじめ決まっている場合は、文字列フィールドへ毎回入力するのではなく、ドロップダウンやラジオボタンから選択する設計にしたほうが入力しやすくなります。
現場の入力負担を減らすには、入力しなくても済む項目を増やすことが効果的です。 項目数を減らせない場合には、kintoneの「グループ」で関連する項目をまとめたり、タブ表示プラグインで用途ごとに画面を整理したりする方法もあります。
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STEP4:請求・集計まで案件データをつなぐ
最後に、案件データを請求や集計へどのようにつなげるかを整理します。
案件ごとの単価・数量・売上金額の管理や計算は、kintoneの基本機能でも対応できます。
ただし、同じ取引先から1か月に複数の案件を受注し、月末にまとめて請求する場合には、複数の案件レコードを集計して1件の請求データを作成する必要があります。
こうした処理では、プラグインやJavaScriptによるカスタマイズを利用する方法があります。自社フォーマットの請求書出力や会計ソフトとの連携まで行う場合は、帳票出力プラグインや外部サービスも組み合わせて設計します。
[案件 → 請求対象の確定 → 請求データ作成 → 請求書発行 → 入金確認]の業務フローの中で、どこに手作業による転記や集計が発生しているのかを確認し、kintoneで対応する範囲を決めましょう。
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【導入事例】案件受付から請求までをkintoneで一元管理
ここまで解説した考え方について、実際の導入事例をもとに見てみましょう。
ハウスクリーニング業を営む株式会社ライフマルシェ様では、以前、スタッフのスケジュールを「TimeTree」、案件情報や顧客情報などを別々の場所で管理していました。
案件を受け付けるたびに複数箇所への入力・確認が必要となり、スタッフ数の増加に伴って空き日程の確認も難しくなっていました。また、法人案件では複数案件を顧客ごとにまとめて請求する必要があり、案件管理から請求までを一元的に管理できていないことも課題となっていました。
そこで、kintoneを中心に「顧客管理」「案件管理」「スケジュール管理」「作業報告」などのアプリを構築し、案件受付から作業、請求までを一連の流れとして管理できる仕組みを構築しています。
顧客・案件情報をマスタと連携
案件登録時には、顧客管理アプリからルックアップで顧客情報を取得できるようにしています。顧客名をマスタから選択することで、表記ゆれを防ぎながら、住所や連絡先などの付随情報も自動入力できます。

また、顧客情報を統一して管理することで、顧客ごとに過去の案件履歴を一覧で確認できる仕組みも構築しています。
見積書に利用する作業メニューや価格についても、「価格表マスタ」の情報を取得することで、案件ごとに同じ情報を入力し直す手間を減らしています。
スタッフの予定と案件を紐づける
スケジュール管理には「カレンダーPlus」を活用しています。
スタッフごとの予定をカレンダー上で確認できるようにし、案件受付時には空き状況を確認しながら担当者を割り当てられる仕組みを構築しました。

案件情報とスケジュールを紐づけて管理することで、別のスケジュールアプリを開いて予定を確認したり、同じ情報を二重入力したりする手間を減らしています。
作業報告から請求までつなげる
作業後は、現場スタッフからの作業報告をkintoneで管理します。
さらに法人案件については、複数の案件を顧客単位でまとめて請求データを作成し、その情報を「freee」へ連携できる仕組みを構築しました。

請求後の送付状況や入金状況についてもkintoneから確認できるため、案件単体の進捗だけでなく、作業完了後の請求・入金までを一連の流れとして把握できるようになっています。
今回の事例では、[顧客情報 → 案件 → スケジュール → 作業報告 → 請求]という業務フローに合わせて複数のアプリ・サービスを連携させています。案件の受付から請求・入金管理まで一連の業務をkintone上で管理できる構成とすることで、情報の二重入力や確認作業を減らしています。
▼事例の詳細はこちら
kintone×ハウスクリーニングの導入事例|スタッフの予定管理からfreee連携による請求管理まで一元化
まとめ
kintoneで案件管理を構築する際には、最初からフィールドやプラグインを決めるのではなく、まず「どこからどこまでを案件として管理するのか」を明確にすることが重要です。
特に受注後の案件管理では、案件の進捗だけを見るのではなく、[顧客情報 → 案件 → スケジュール → 作業報告 → 請求]という一連の業務を整理することで、kintoneへ登録した情報を後工程まで活用できるようになります。
まずは現在の業務フローを書き出し、案件の始まりと終わりを決めてみましょう。そのうえで、マスタとして管理する情報、現場が入力する情報、進捗の管理方法、請求まで連携する範囲を整理することが、使いやすい案件管理を構築するための第一歩です。
kintoneで案件管理システムの構築ならルーブピークへ
Lubepeak株式会社では、kintoneを活用した顧客管理・案件管理・スケジュール管理・請求管理などのシステム構築を支援しています。
お客様の業務フローや利用環境を確認し、kintoneの基本機能で対応できる部分と、プラグイン・外部サービスとの連携が必要な部分を整理したうえで、業務に合ったアプリ構成をご提案します。
「現在の案件管理をどのようにkintoneへ落とし込めばよいかわからない」「すでにkintoneで案件管理をしているが、現場に定着していない」「案件情報を請求までつなげたい」といったお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援2026年1月
Lubepeak株式会社が「サイボウズコンサルティングパートナー」に認定2026年6月
Lubepeak株式会社が「サイボウズプロダクトパートナー」に認定2026年10月
kintone連携チャットツール「ChatCrew」をリリース

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