投稿日:2026年7月31日

    更新日:2026年7月31日

      kintoneで名刺管理を効率化する方法|AI-OCRや外部サービス連携を解説

      kintoneで名刺管理を効率化する方法|AI-OCRや外部サービス連携を解説
      • 受け取った名刺の情報を毎回手入力しており、入力漏れや入力ミスが発生している…

      • 担当者ごとに名刺を管理しているため、社内で顧客情報を共有できていない…

      • 蓄積した名刺情報を、顧客管理や営業活動に十分活用できていない…

      ――kintoneを使用する中で、このようなお悩みを感じたことはありませんか?


      kintone(キントーン)は、顧客管理や案件管理などの業務データを一元管理できる便利なクラウドサービスです。「名刺」に記載された氏名や会社名、メールアドレスなども、顧客情報としてkintoneで管理できます。

      しかし、名刺情報を手入力していると、登録に手間がかかるうえ、入力ミスや登録漏れが発生しやすくなります。

      こうした課題を解消する方法の一つが、AI-OCRや外部サービスを活用した名刺登録の自動化です。

      名刺画像から氏名や会社名、連絡先などの情報を読み取り、kintoneへ連携する仕組みを構築することで、手入力の負担を軽減できます。登録した情報を顧客管理アプリと紐づければ、過去の接点や商談状況を確認しやすくなり、営業活動への活用にもつなげられます。

      そこで本記事では、AI-OCRを活用して名刺情報をkintoneへ登録する基本的な流れや、登録した情報の活用方法、名刺管理の運用を定着させるポイントについて解説します。

      あわせて、より高度な名刺管理を実現する「Sansan」「Eight Team」との連携についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

      名刺管理でよくある課題

      営業活動では、名刺交換が顧客との最初の接点となることも少なくありません。

      しかし、名刺情報を適切に管理・活用できていない企業は意外と多く、日々の業務の中でさまざまな課題が発生しています。

      課題①:入力作業に時間がかかる

      名刺を受け取るたびに、氏名や会社名、部署、電話番号、メールアドレスなどを手入力していると、多くの時間がかかります。

      特に展示会や商談会などで大量の名刺を受け取ると、その場で登録しきれず、入力作業が後回しになってしまうケースも少なくありません。営業担当者にとっては、本来注力すべき商談や顧客対応の時間が削られてしまう要因にもなります。

      課題②:入力漏れ・入力ミスが発生する

      手入力では、入力漏れや変換ミス、会社名や部署名の表記ゆれなどが発生しやすくなります。誤った情報が登録されると、その後の顧客管理や営業活動にも影響を及ぼす可能性があります。

      課題③:名刺情報が担当者ごとに管理される

      名刺を紙のまま保管したり、個人ごとに管理したりしている場合、担当者以外が情報を確認できません。担当者の異動や引き継ぎの際に必要な情報が共有されず、組織として顧客情報を十分に活用できないケースもあります。

      課題④:顧客情報として十分活用できていない

      名刺情報を登録していても、顧客管理や案件管理と連携できていなければ、単なる連絡先リストになってしまいます。名刺情報を営業活動や問い合わせ履歴と紐付けることで、顧客対応の質を向上させたり、営業活動を効率化したりすることが可能です。


      こうした課題を解決する方法の一つが、AI-OCRを活用した名刺情報のデータ化です。

      名刺画像から情報を自動で読み取り、kintoneへ登録することで、入力作業の負担を軽減しながら、顧客情報をより有効に活用できるようになります。

      AI-OCRを活用した名刺登録について

      OCR(光学文字認識)とは、画像に含まれる文字を読み取り、テキストデータへ変換する技術です。近年は、AIを組み合わせた「AI-OCR」も広く利用されており、名刺のようにレイアウトが一枚ごとに異なる書類から、氏名や会社名、連絡先などの項目を判別してデータ化できるようになっています。

      kintoneでは、AI-OCR機能を持つプラグインや連携サービスを組み合わせることで、名刺画像から氏名や会社名、部署、電話番号、メールアドレスなどの情報を自動で読み取り、kintoneのフィールドへ登録できます。

      名刺登録×AI-OCRの流れ

      AI-OCRを活用した名刺登録は、一般的に次のような流れで行います。

      1. 名刺をスマートフォンやスキャナーで撮影・取り込む

      2. AI-OCRで名刺情報を読み取る

      3. 読み取り結果を確認し、必要に応じて修正する

      4. kintoneの名刺管理アプリや顧客管理アプリへ登録する

      例えば、「展示会で数十枚の名刺を受け取った場面」を想定してみます。

      これまでは、持ち帰った名刺を1枚ずつ見ながらkintoneへ手入力する必要があり、登録が数日後になったり、一部が未登録のまま放置されたりすることもあったのではないでしょうか。

      AI-OCRを利用すれば、移動中や隙間時間にスマートフォンで名刺を撮影し、解析を実行するだけで、各フィールドへ情報が自動入力されます。担当者は読み取り結果を確認・修正して保存するだけでよいため、名刺交換後の早い段階で登録しやすくなります。

      kintoneでAI-OCRにより登録された名刺情報は、顧客情報や担当者情報として管理できるだけでなく、案件管理や営業活動などのアプリとも連携できます。単に名刺をデータ化するだけではなく、顧客や担当者との接点を業務全体で活用できる点が、kintoneで名刺管理を行う大きなメリットです。

      AI名刺解析プラグイン(株式会社ノベルワークス)

      AI-OCRプラグインの例として、株式会社ノベルワークスが提供するAI名刺解析プラグインがあります。

      AI名刺解析プラグイン_利用イメージ

      画像出典:https://novelworks.jp/kintone_plugin/businesscardocr_plugin

      スマートフォンで撮影した名刺画像をAI-OCRで解析し、会社名・氏名・部署・役職・電話番号・メールアドレス・住所などの項目をkintoneアプリの該当フィールドへ自動で登録できるプラグインです。

      専用のスキャナや外部サービスとの連携が不要で、名刺を撮影するスマートフォンと登録用のkintoneアプリさえあれば始められるため、「まずはkintone内で名刺管理を完結させたい」という場合に導入しやすい選択肢といえます。

      登録した名刺情報を活用する方法4選

      OCRで登録した名刺情報は、単に連絡先を管理するだけではなく、kintone内のさまざまな業務アプリと組み合わせることで、営業活動や顧客対応に活用できます。

      ここでは、代表的な活用例を4つ紹介します。

      ユースケース①:顧客情報を一元管理する

      取り込んだ名刺情報は、顧客マスタとして一元管理できます。

      顧客情報をkintoneで管理することで、担当者が変わっても過去の対応履歴や連絡先を確認しやすくなり、組織全体で顧客情報を共有できます。また、会社名や担当者名で検索できるため、必要な情報をすぐに見つけられる点もメリットです。

      ユースケース②:案件管理と紐付ける

      案件管理アプリと連携すれば、顧客情報と案件情報を紐付けて管理できます。

      ルックアップ機能で顧客マスタを参照する形にしておけば、進行中の案件や過去の取引内容を顧客ごとにまとめて確認でき、提案の重複や対応の抜け漏れも防ぎやすくなります。

      ユースケース③:営業活動の履歴を管理する

      営業日報や活動履歴アプリと組み合わせることで、「いつ訪問したのか」「どのような提案を行ったのか」といった情報を顧客単位で蓄積できます。

      名刺交換をきっかけとした初回接点から、その後の商談経過までを一つの流れとして追えるため、営業活動の振り返りや上長への報告もスムーズになります。

      ユースケース④:問い合わせ管理やマーケティングに活用する

      お問い合わせ管理アプリと連携すれば、問い合わせ内容や対応履歴を顧客情報とあわせて管理できるため、担当者が変わった場合でもスムーズな引き継ぎが可能です。

      また、蓄積した名刺情報を業種や地域などで絞り込めば、セミナー案内やメール配信の対象リストとして活用するといった、マーケティング施策への展開も期待できます。

      なお、メール配信などに利用する場合は、名刺情報を取得した際の利用目的や、自社の個人情報保護方針に沿って運用する必要があります。

      名刺管理を定着させる運用のポイント

      AI-OCRを活用することで名刺登録の負担は大きく軽減できますが、運用方法によっては情報が蓄積されず、十分な効果を得られない場合もあります。

      ここでは、名刺管理を継続的に運用するためのポイントを紹介します。

      名刺交換後はできるだけ早く登録する

      名刺交換から時間が経過すると、商談内容や顧客との会話などの情報を忘れてしまう可能性があります。

      名刺を受け取った当日、またはできるだけ早いタイミングで登録する運用を定着させることで、最新の顧客情報を維持しやすくなります。スマートフォンで撮影するだけで登録できる仕組みであれば、外出先や移動中でも対応できるため、運用の定着にもつながります。

      OCRの読み取り結果を確認する

      AI-OCRは高い精度で文字を読み取れますが、名刺のデザインや撮影状態によっては、一部の文字を正しく認識できない場合があります。

      登録前に読み取り結果を確認し、必要に応じて修正することで、顧客情報の精度を維持できます。

      顧客情報の重複登録を防ぐ

      同じ人物や企業の名刺を複数回登録すると、情報が分散し、顧客管理が煩雑になる原因になります。

      例えば、メールアドレスを重複確認のキーとして利用したり、登録前に会社名や氏名で既存レコードを検索したりする運用が考えられます。

      ただし、同じ会社に複数の担当者が在籍しているため、会社名だけを重複禁止にすると、必要な担当者情報を登録できなくなる可能性があります。会社情報と担当者情報を分けて管理するなど、アプリの設計に合わせて重複確認の方法を決めることが重要です。

      顧客マスタとあわせて運用する

      名刺情報の登録先アプリと顧客マスタの役割分担を明確にしておくことも、運用を定着させるポイントです。

      例えば、名刺アプリを情報の入り口として位置付け、確認・整理した情報を顧客マスタへ反映する、あるいはルックアップで顧客マスタを参照しながら登録するといった設計にしておくことで、名刺情報が営業活動を支える情報基盤として機能するようになります。


      OCRによる入力の自動化と、運用ルールの整備を組み合わせることで、名刺管理は単なる情報登録ではなく、営業活動を支える情報基盤として活用できるようになるでしょう。

      より高度な名刺管理にはSansan・Eight Teamとの連携も選択肢

      AI-OCRのプラグインを活用すれば、kintone内で名刺情報の登録から活用までを完結できます。

      一方で、組織全体で名刺情報を共有したい場合や、人脈情報を営業活動へ積極的に活用したい場合は、名刺管理に特化した外部サービスとの連携も選択肢の一つです。

      Sansan

      Sansanは、法人向けの名刺管理サービスです。紙の名刺だけでなく、デジタル名刺やメール署名から取得した顧客情報も一元管理でき、社内に蓄積された人脈や接点情報を営業活動に活用できます。

      Sansanのサービスロゴ

      連携サービス(例:Sansan with kintone)を活用することで、Sansanに登録された名刺・顧客情報をkintoneへ連携することが可能です。kintoneの顧客管理や案件管理と組み合わせることで、名刺交換後の営業活動や商談状況まで一元的に管理しやすくなります。

      全社で名刺情報を共有したい場合や、人脈・接点情報を営業活動へ積極的に活用したい企業に適した選択肢といえるでしょう。

      Eight Team

      Eight Teamは、個人利用からチームでの利用まで幅広く対応した中小企業向けの名刺管理サービスです。Sansanが機能の豊富さに強みを持つ一方で、導入のしやすさと低コストを実現します。

      Eight Teamのサービスロゴ

      kintoneと連携することで、Eightの最新の名刺情報をkintoneに登録・情報更新できます。これにより、顧客情報の管理や営業活動の情報共有をよりスムーズに行えます。

      まずは名刺管理を効率化したい企業や、小規模なチームで運用を始めたい場合に適した選択肢といえるでしょう。

      AI-OCRによる名刺登録だけでも十分に業務効率化を図れるケースは多くあります。一方で、組織全体で人脈情報を活用した営業活動や情報共有を進めたい場合は、SansanやEight Teamとの連携も検討するとよいでしょう。

      自社の運用規模や目的に合わせて、最適な方法を選択することが重要です。

      参考:https://materials.8card.net/eight-team/integration/kintone/

      導入時の注意点

      AI-OCRを活用した名刺管理を導入する際は、次のような点を事前に確認しておくと安心です。

      注意点①:料金体系を確認する

      名刺OCRのプラグインやサービスの多くは、月額料金に加えて解析回数に応じた課金体系を採用しています。

      例えば、前述の「AI名刺解析プラグイン」では、解析1回を1ショットとしてカウントする方式で、月額プランごとに利用可能なショット数の上限が設定されています。

      月間で登録する名刺の枚数を見積もったうえで、自社の利用規模に合ったプランを選定しましょう。

      注意点②:個人情報の取り扱いルールを整備する

      氏名や会社名、連絡先などが記載された名刺は、特定の個人を識別できる個人情報に該当します。

      kintoneの「アクセス権」を活用して閲覧・編集できる範囲を適切に制限するとともに、利用目的や保管期間についても、自社の個人情報保護方針に沿った運用を検討しておくことが大切です。

      注意点③:既存アプリとの整合性を確認する

      OCRで読み取った項目を自動登録するには、登録先アプリのフィールド構成がプラグインの対応項目と対応している必要があります。

      既存の顧客管理アプリへ取り込む場合は、フィールドの過不足やフィールド形式を事前に確認し、必要に応じてアプリ側の設計を見直しておくと、導入後の手戻りを防げます。

      まとめ

      本記事では、AI-OCRを活用して名刺情報をkintoneへ登録する方法や、登録後の活用例、運用を定着させるポイントについて解説しました。

      AI-OCRのプラグインを活用すれば、名刺情報の手入力を減らし、氏名や会社名、連絡先などをkintoneへ効率的に登録できます。さらに、顧客・案件情報と紐付けることで、名刺情報を組織で活用できるようになります。

      一方で、正確な情報を維持するには、OCRの読み取り結果を確認する運用や、重複登録を防ぐためのアプリ設計も重要です。

      組織での名刺共有や人脈管理まで行いたい場合は、「Sansan」や「Eight Team」など、名刺管理に特化した外部サービスとの連携も選択肢となります。

      まずは、展示会や商談など、名刺の登録作業が集中しやすい業務から試し、自社に合った管理方法を検討してみてください。

      kintoneでの名刺管理・AI-OCR活用ならルーブピークへ

      kintoneで名刺管理を行う際は、AI-OCRの導入だけでなく、名刺情報の登録先や顧客マスタとの紐付け、重複を防ぐための運用ルールまで含めた設計が重要です。

      Lubepeak株式会社では、kintoneアプリの設計から、AI-OCRプラグインの導入、顧客管理・案件管理アプリとの連携まで一貫して支援しています。

      「名刺情報の手入力を減らしたい」「登録した名刺情報を営業活動に活用したい」とお考えの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

      Lubepeak株式会社 代表

      平井 将吾

      平井将吾のイメージ画像

      ~ 経歴 ~

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        2021年
        富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社

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        2022年~2025年
        官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援

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        2025年10月~
        Lubepeak株式会社を設立。
        中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援
        <主なサービス>
        ・ kintone定額開発サービス 「KYOSOU」
        ・ kintoneプラグイン提供サービス 「Plugin to Peak」

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        2026年1月
        Lubepeak株式会社が「サイボウズコンサルティングパートナー」に認定

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        2026年6月
        Lubepeak株式会社が「サイボウズプロダクトパートナー」に認定

      執筆者保有資格:kintone認定アソシエイト(2021年9月)執筆者保有資格:kintone認定アプリデザインスペシャリスト(2021年9月)認定:サイボウズオフィシャルコンサルティングパートナー認定:サイボウズオフィシャルパートナー
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      平井将吾の写真(Lubepeak株式会社 代表取締役)

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      主に、kintoneを活用した業務改善支援を行い、お客様の課題整理からシステム構築、運用定着まで伴走しています。

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