投稿日:2026年3月23日
更新日:2026年3月30日
kintoneでの「請求書作成」はどこまで実現可能?|基本機能の限界と具体的な実現方法を解説

kintoneで案件管理はできているが、請求書はExcelで作成している…
毎月の請求管理が属人化しており、担当者が変わると数字が合わなくなる…
繰越金の計算が合わず、経理から差し戻されることがある…
―――kintoneを活用する中で、上記のようなお悩みを感じていませんか?
kintone(キントーン)は、「顧客管理」や「案件管理」などの業務アプリを柔軟に構築できるツールです。しかし、「請求書作成」という業務になると、単なるデータ管理だけでは完結しません。
また、運用内容によっては、基本機能だけでは対応が難しく、プラグインや追加の設計が必要になるケースもあります。
請求書には、当月の請求金額だけでなく、前回の未入金残高(繰越金)、入金差額、消費税計算など、会計的な要素が含まれます。
そのため、「請求書を出力すること」だけでなく、「請求データをどのように作成するか」という業務の流れまで含めて考える必要があります。
本記事では、kintoneで「請求書作成」がどこまで実現できるのかを整理し、基本機能でできることとその限界、具体的な実現方法についても解説します。
請求業務の見直しや、kintoneでの請求管理を検討している方はぜひ参考にしてください。
- kintoneで「請求書作成」はどこまで実現できるのか
- kintoneの基本機能でできること
- なぜ請求書作成は基本機能だけでは難しいのか?
- kintone基本機能のみで請求書を作成する方法
- 方法①:レコード印刷機能を利用する
- 方法②:CSV出力→Excel加工で対応する
- 基本機能のみで運用する場合の限界
- ①複数案件をまとめて1つの請求情報にするのが難しい
- ②繰越金の自動計算が難しい
- 解決できるプラグインの例
- 1案件=1請求のPDF出力なら「k-report」
- Excel出力にも対応するなら「レポトン」
- 複数案件を1つの請求データにまとめるには「請求書作成プラグイン」
- 請求データの作成から帳票出力まで一貫して実現する「gusuku Customine」
- まとめ
- kintone導入はルーブピークへ
kintoneで「請求書作成」はどこまで実現できるのか
kintoneの基本機能でできること
kintoneの基本機能でも、請求情報の管理は可能です。案件ごとに明細を登録し、単価、数量、小計や消費税の算出、取引先マスタとの関連付けなどは基本機能で対応できます。
また、レコード詳細画面を印刷する機能を利用することで、登録された内容をそのままPDFとして保存することも可能です。
なぜ請求書作成は基本機能だけでは難しいのか?
請求業務では、当月分の請求金額だけでなく、前回までの未入金残高(繰越金)や入金情報との整合性を保つ必要があります。また、月内の複数案件をまとめて1つの請求書にするケースも多く存在します。
kintoneは単一レコード単位での管理には適していますが、複数レコードを横断した残高計算や月次のまとめ処理を行う場合は、設計を工夫する必要があります。
kintone基本機能のみで請求書を作成する方法
方法①:レコード印刷機能を利用する
「レコード印刷機能」を利用すれば、登録された請求データをそのまま印刷できます。レイアウトの自由度は限定的ですが、簡易的な請求書として利用することが可能です。

方法②:CSV出力→Excel加工で対応する
一覧画面から複数のレコードをCSVで出力して、Excelの請求書テンプレートに貼り付ける方法も一般的です。Excel側でレイアウト調整や追加計算を行うことができます。
ただし、処理件数が多い場合は作業工数が増加しやすく、運用によっては負担が大きくなる可能性があります。
基本機能のみで運用する場合の限界
kintoneの基本機能でも請求データの登録や印刷は可能ですが、実務レベルで運用しようとするといくつかの課題が生じます。
特に、「複数案件をまとめた請求書の作成」や「繰越金の管理」といった要素が含まれる場合は、基本機能のみでの対応が難しくなるケースがあります。これらの要件に該当する場合は、プラグインの導入やJavaScriptを用いたカスタマイズの検討が必要になることもあります。
①複数案件をまとめて1つの請求情報にするのが難しい
多くの企業では、月内に発生した複数の案件をまとめて、1枚の請求書として発行する運用が一般的です。

しかし、kintoneでは案件ごとにレコードが1件ずつ管理されるため、複数の案件データを横断して1つの請求情報として統合する仕組みが必要となります。
ここで課題となるのが、kintoneの基本機能では「複数レコードをまたいだ処理」ができないという点です。
たとえば、一覧画面で複数の案件を選択し、それらをまとめて1つの請求レコードとして生成し、さらに明細として自動反映するといった処理は、基本機能だけでは実現することができません。
このような背景から、複数案件をまとめて請求書を作成する仕組みを構築するには、JavaScriptによるカスタマイズやプラグインの導入が必要となります。
②繰越金の自動計算が難しい
繰越金は、前回請求時点での未入金残高を指します。

しかし、繰越金の計算を毎月自動で反映させるためには、以下の要素を整理する必要があります。
顧客別の「請求データ」と「入金データ」の関連付け
顧客別の累積残高
月次の締め処理タイミング(顧客別の請求サイクル)
kintoneは単一レコード内の計算には強いものの、過去レコードを参照する累積計算や、月をまたいだ金額計算を基本機能で完結させることは非常にハードルが高いです。
特に、「部分入金」や「過入金」を考慮する場合は、単純な計算式では整合性が取れなくなる可能性があります。
\ kintoneのプロが対応 /
解決できるプラグインの例
では、これらの「限界」は、どのようにして乗り越えればよいのでしょうか。ここでは、「プラグイン」を用いた解決方法をご紹介します。
1案件=1請求のPDF出力なら「k-report」
k-reportとは

オーサムジョブ社が提供する「k-report」は、kintoneのレコードデータをもとに、指定したレイアウトでPDFを出力できる帳票出力プラグインです。
高機能かつ大量のレコードを対象とした出力にも対応している点が特徴です。
製品公式サイト:https://www.k-report.work/
活用例と注意点
既にある請求データから、PDF形式の「請求書」を出力する用途で利用できます。ただし、本プラグインはあくまで「帳票出力プラグイン」のため、その出力元となる請求データは別途作成する必要があります。
そのため、すでにある見積データや案件データをそのまま請求データに利用できるケースにオススメです。
Excel出力にも対応するなら「レポトン」
レポトンとは

ソウルウェア社が提供する「レポトン」は、kintoneデータをPDFおよびExcel形式で出力できる帳票出力プラグインです。
既存のExcelやPDF帳票をそのまま活用できる柔軟性と、一覧出力・一括出力・外部連携などの高機能を兼ね備えた帳票出力プラグインです。さらに近年では、帳票設定を支援する「AI設定サポート」機能も搭載され、より短時間での構築が可能になっています。
製品公式サイト:https://u.repotone.com/
活用例と注意点
「Pro」プランの場合、Excel形式での出力が可能です。そのため、請求業務だけでなく、その他の用途においてExcel出力が必要な場合にも、レポトンは有効です。
こちらもk-reportと同様に、出力元となる請求データ自体は別途作成しておく必要があります。そのため、1案件=1請求であるケースには適していますが、複数案件をまとめて請求するようなケースでは、活用範囲が限定される可能性があります。
レポトンの詳しい機能や帳票作成の基本については、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

複数案件を1つの請求データにまとめるには「請求書作成プラグイン」
請求書作成プラグインとは
合同会社ぱんだ商会が提供するプラグインサービス「TiS」の一つである「請求書作成プラグイン」は、請求書作成に特化したプラグインです。プラグイン設定画面であらかじめ決まった設定項目へ「請求書を発行するアプリ」「売上管理アプリ」「入金アプリ」の各フィールドを対応付けづけていくだけで設定できます。
また、「締め日」や「税率」にも対応できるため汎用性が高いのも特徴です。
製品公式サイト:https://www.tis2010.jp/invoice/
活用例と注意点
請求書を発行するアプリの一覧から、ボタンをクリックするだけで作成できます。
ただし、各設定項目へ指定できるフィールドの種類が決まっているため、本プラグインに合わせてアプリを構築しておく必要があります。
また、PDF出力機能は備わっていないため、独自フォーマットでの請求書出力を行いたい場合は、「k-report」や「レポトン」などの帳票出力プラグインと組み合わせて実装する必要があります。
請求データの作成から帳票出力まで一貫して実現する「gusuku Customine」
gusuku Customineとは

アールスリーインスティテュートが提供する「gusuku Customine(グスク カスタマイン)」は、プログラミングの知識なしでkintoneの様々なカスタマイズを実現するサービスのため、「帳票出力」や「レコードの作成」などを一貫して実装できます。
製品公式サイト:https://customine.gusuku.io/
活用例と注意点
gusuku Customineのやること「レコードを仕分けして別のアプリに登録する」を用いることで、複数のレコードをもとに取引先別に請求データを作成するようなことが実現できます。
また、「PDFを出力する」などと組み合わせ、請求データの作成から請求書の出力までを柔軟な設計で実現できます。また、計算に関する「やること」や「関数」も多く使用できるため、繰越金計算などにも対応できます。
他のプラグインと比較すると、設定ハードルは高く、実装にはサポートが必要となる可能性があります。そのような場合は、本プラグインに付随するチャットサポートやプロの伴走者に頼りながら進めてみてください。
(▼「帳票出力」に関する比較記事はこちら)

まとめ
いかがでしたでしょうか?
kintoneの基本機能でも、請求情報の管理や帳票の出力は可能です。しかし、実務として請求業務を運用する場合は、「複数案件の集約」や「繰越金の管理」といった要素が加わることで、基本機能のみでの対応が難しくなるケースが多くあります。
特に、請求書は単に出力できればよいものではなく、どのように請求データを作成し、どのように残高を管理するかといった業務ロジックまでを含めた設計をすることが重要です。
そのうえで、帳票出力や請求データ作成の仕組みをどのように実現するかを検討し、必要に応じてプラグインやカスタマイズを組み合わせていくことで、kintoneをより活用できるようになります。
まずは自社の請求業務を見直し、どの部分に課題があるのかを把握することから始めてみてください!
kintone導入はルーブピークへ

kintoneは基本機能だけでも多くの業務をカバーできますが、運用が進むにつれて「基本機能だけでは対応しきれない場面」が見えてくることも少なくありません。「請求書作成」のように、経営や運用負荷に直結する課題は、その代表例と言えます。
Lubepeak株式会社では、kintoneの基本機能・プラグイン・運用設計を踏まえたうえで、現場の業務に無理なくフィットするkintoneシステムをご提案しています。
kintone定額開発サービス「KYOSOU」
「基本機能でどこまで対応できるのかを整理したい」「プラグイン導入の判断に迷っている」といった段階からのご相談も可能です。kintoneに関するお悩みは、ぜひルーブピークへご相談ください。
Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援
<主なサービス>
・ kintoneシステム開発サービス 「KYOSOU」
・ kintoneプラグイン提供サービス 「Plugin to Peak」2026年1月
Lubepeak株式会社が「サイボウズオフィシャルパートナー」に認定


この記事を書いた人
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