投稿日:2026年6月19日
更新日:2026年6月19日
kintoneのSFAでできること|メリット・デメリットや導入事例を徹底解説

営業情報がExcelやスプレッドシートに分散していて、どれが最新かわからない…
案件の進捗状況が担当者ごとに管理されており、チーム全体で状況を把握できていない…
商談履歴や対応履歴が残っておらず、引き継ぎやフォローに時間がかかっている…
―――営業管理を行う中で、このような課題を感じていませんか?
SFAとは、営業活動を効率化し、顧客情報や案件情報、商談履歴などを一元管理するための仕組みです。「営業支援システム」とも呼ばれ、営業担当者の活動状況や案件の進捗を見える化することで、チーム全体の営業力を高める役割があります。
kintone(キントーン)は、SFA専用のシステムではありませんが、顧客管理、案件管理、活動履歴管理などのアプリを柔軟に作成できるため、自社の営業フローに合わせたSFAとしても活用できます。
一方で、kintoneでSFAを構築する場合は、「アプリを作ったものの、現場で使われていない」といったケースも少なくありません。
「どの情報を管理するのか」「誰がどのタイミングで入力するのか」「営業担当者やマネージャーがどのように確認するのか」といった設計がとても重要になります。
そこで本記事では、kintoneでSFAを構築することのメリット・デメリット、活用例、実際の導入事例まで実務目線で解説します。
kintoneでSFAを構築したらできること
kintoneは、業務に合わせてアプリを自由に作成できるクラウドサービスです。
そのため、顧客情報、案件情報、商談履歴、活動履歴などを管理するアプリを組み合わせることで、SFAとしても活用できます。
一般的なSFAツールでは、あらかじめ用意された機能や項目に自社の営業フローを合わせる必要がある場合もあります。
一方で、kintoneであれば、自社の営業スタイルや管理したい項目に合わせて、柔軟にアプリを設計できます。
ここでは、kintoneでSFAを構築した場合に実現できる代表的なことを整理していきます。
顧客情報・案件情報の一元管理
kintoneでは、顧客情報や案件情報を一元管理できます。
例えば、顧客管理アプリには、顧客名、担当者名、連絡先、住所などを登録できます。
▼顧客管理アプリ:レコード一覧画面

また、案件管理アプリには、案件名、顧客名、営業担当者、商談フェーズ、受注予定日、見込み金額、受注確度などを登録できます。
登録済みの顧客管理アプリから、顧客情報を案件管理アプリへ紐づけることも可能です。
▼案件管理アプリ:レコード詳細画面

これまでExcelやスプレッドシート、担当者個人のメモで管理していた情報をkintoneに集約することで、「最新情報がどこにあるかわからない」という状態を防ぎやすくなります。
営業担当者だけでなく、マネージャーや事務担当者も同じ情報を確認できるため、社内での情報共有もスムーズになります。
SFAにおいて重要なのは、営業情報を個人の管理からチームの資産に変えることです。
kintoneを活用すれば、営業情報を一か所に集約し、必要な人が必要なタイミングで確認できる状態を作りやすくなります。
商談履歴・活動履歴の紐づけ管理
SFAでは、顧客情報や案件情報だけでなく、日々の商談履歴や活動履歴を残すことも重要です。
kintoneでは、顧客や案件に紐づけて、訪問履歴、電話対応、メール送付、商談内容、次回アクションなどを管理できます。
例えば、営業担当者が商談後に商談履歴を登録しておけば、「いつ」「誰が」「どの顧客に」「どのような商談をしたのか」を後から確認できます。
▼商談履歴アプリ:レコード画面

▼案件管理アプリ:レコード画面(商談履歴の連携)

これにより、担当者が不在のときでも、別のメンバーが過去の経緯を把握しやすくなります。
また、担当変更や引き継ぎが発生した場合でも、過去の商談内容や提案内容が残っていれば、スムーズに対応を引き継ぐことができます。
営業活動では、過去のやり取りがわからないことで、顧客に同じ質問をしてしまったり、提案内容が重複してしまったりすることがあります。
kintoneで商談履歴や活動履歴を紐づけて管理しておくことで、こうした対応品質の低下を防ぎやすくなります。
営業進捗の見える化
kintoneをSFAとして活用すると、営業案件の進捗状況を見える化できます。
例えば、案件ごとに「お問い合わせ」「ヒアリング中」「提案中」「見積中」「受注」「失注」といったステータスを設定しておけば、案件がどの段階にあるのかを一覧で確認できます。
また、営業担当者別、受注予定月別、商談フェーズ別、受注確度別など、さまざまな切り口で一覧を作成することも可能です。
▼案件管理アプリ:レコード一覧画面

チームでのリアルタイム共有
kintoneはクラウドサービスのため、営業情報をチーム内でリアルタイムに共有できます。
例えば、営業担当者が外出先から商談結果を登録すれば、その内容はすぐに社内メンバーにも共有されます。
マネージャーは最新の案件状況を確認でき、事務担当者も受注後の対応準備を進めやすくなります。
また、コメント機能を使えば、案件や顧客ごとに確認事項や相談内容を残すこともできます。
例えば、「次回商談前に見積内容を確認してほしい」「この顧客は過去に価格面で調整があった」「契約書の送付タイミングを確認中」といった情報を、案件レコード上で共有できます。
▼案件管理アプリ:コメント画面

メールや口頭でのやり取りでは、情報が流れてしまったり、後から探しにくくなったりすることがあります。
kintone上に情報を集約しておけば、関係者が同じ情報を見ながら対応できるため、連絡の行き違いや確認漏れを減らしやすくなります。
kintone×SFAを検討する方へ
kintoneでSFAを構築するメリット・デメリット
kintoneは、自社の営業フローに合わせて柔軟にSFAを構築できる点が大きな魅力です。
ただし、自由度が高い分、設計や運用ルールを決めずに使い始めると、入力されない、情報が分散する、現場で使われないといった課題が発生することもあります。
そこで、kintoneでSFAを構築するメリットとデメリットを整理していきます。
メリット
kintoneは、単に営業情報を登録するだけでなく、営業活動を改善するための基盤として活用できる点が大きな強みです。ここでは、大きく3つのメリットを紹介します。
①カスタマイズ性
kintoneでSFAを構築する大きなメリットは、自社の営業スタイルに合わせて柔軟に設計できることです。
営業管理といっても、企業によって管理したい情報は異なります。新規営業を中心に管理したい企業もあれば、既存顧客へのフォローを重視したい企業もあります。
また、案件の進捗を細かく管理したい場合もあれば、まずは顧客情報と商談履歴だけをシンプルに管理したい場合もあります。
kintoneであれば、顧客管理アプリ、案件管理アプリ、活動履歴アプリなどを、自社の業務に合わせて構築できます。
必要な項目だけを設定できるため、現場にとって使いやすいSFAを作りやすい点が特徴です。
②一元管理
顧客情報や案件情報を一元管理できるため、営業活動の属人化を防ぎやすくなります。
担当者しか状況を把握していない状態では、案件の引き継ぎやチームでのフォローが難しくなります。
kintoneに情報を蓄積しておけば、過去の商談内容や対応履歴をチームで共有できるため、担当者が変わっても対応品質を維持しやすくなります。
③見える化
一覧やグラフを活用することで、営業状況を見える化できる点もメリットです。
案件数、受注見込み金額、商談フェーズ別の件数、担当者別の進捗状況などを可視化することで、営業会議やマネジメントにも活用しやすくなります。
デメリット
一方で、kintoneでSFAを構築する場合には注意点もあります。ここでは、大きく4つのデメリットを紹介します。
①SFA専用ではないため設計が必要
まず、kintoneはSFA専用パッケージではないため、最初から営業管理に必要な機能がすべて整っているわけではありません。
顧客管理、案件管理、活動履歴、売上見込み、通知、グラフなどをどのように設計するかは、自社で考える必要があります。
そのため、設計を十分に行わずにアプリを作り始めると、現場で使いにくいSFAになってしまう可能性があります。
②入力負担が大きくなりやすい
特に多いのが、入力項目を増やしすぎてしまうケースです。
マネージャーが確認したい情報をすべて入れようとすると、営業担当者にとって入力負担が大きくなります。
その結果、入力が後回しになったり、必要最低限の情報しか登録されなかったりして、データの信頼性が下がってしまいます。
③アプリ構成が複雑になりやすい
また、アプリを分けすぎることにも注意が必要です。
顧客、案件、活動履歴、見積、契約、売上などを細かく分けすぎると、営業担当者がどこに何を入力すればよいのかわかりにくくなります。
kintoneは自由にアプリを作れる分、構成を複雑にしすぎないことが重要です。
④高度な機能にはプラグインやカスタマイズが必要
さらに、より高度な営業分析や帳票出力、外部システム連携を行いたい場合は、プラグインやカスタマイズが必要になるケースもあります。
kintoneでSFAを成功させるには、機能を増やすことよりも、現場が継続して使える設計にすることが大切です。
▼関連コラム
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kintoneで構築したSFAを定着させるポイント
kintoneでSFAを構築しても、現場で使われなければ意味がありません。
特に営業管理では、入力負担が大きかったり、入力した情報が活用されなかったりすると、徐々に使われなくなることがあります。
ここでは、kintone SFAを現場に定着させるためのポイントを整理します。
入力項目を増やしすぎない
SFAを定着させるうえで重要なのは、入力項目を増やしすぎないことです。
営業管理では、顧客情報、案件情報、商談内容、売上見込み、受注確度など、管理したい情報が多くなりがちです。
しかし、入力項目が多すぎると、営業担当者にとって負担が大きくなります。
その結果、入力が後回しになったり、最低限の情報しか登録されなくなったりする可能性があります。
最初は、営業活動に必要な最低限の項目に絞ることが大切です。日々の営業管理に必要な項目から始めるとよいでしょう。
運用しながら必要な項目を追加していく方が、現場に無理なく定着しやすくなります。
営業担当者が使いやすい一覧を用意する
kintone SFAを定着させるには、営業担当者が日々使いやすい一覧を用意することも重要です。
例えば、「自分の担当案件一覧」「今日対応する案件」「次回対応日が近い案件」「提案中の案件」など、営業担当者が毎日確認したくなる一覧を作成します。
▼案件管理アプリ:レコード一覧画面(担当案件)

このような一覧があると、営業担当者はkintoneを見ることで、次に何をすればよいかを判断しやすくなります。
逆に、マネージャー向けの管理項目ばかりが並んでいると、営業担当者にとっては使いにくい画面になってしまいます。
SFAは、管理者のためだけのツールではありません。
営業担当者が日々の活動を進めやすくなるように設計することで、自然と入力や確認が定着しやすくなります。
マネージャーが確認したい指標を明確にする
SFAをマネジメントに活用するためには、マネージャーが確認したい指標を明確にしておくことも重要です。
例えば、今月の受注見込み金額、担当者別の案件数、商談フェーズ別の件数、受注確度別の件数、失注理由などです。
これらの指標をkintoneの一覧やグラフで確認できるようにしておけば、営業会議や進捗確認の際に活用しやすくなります。
▼案件管理アプリ:グラフ例①

▼案件管理アプリ:グラフ例②

ただし、確認したい指標が多すぎると、営業担当者の入力負担が増えてしまいます。
そのため、マネージャーが本当に見たい情報と、営業担当者が無理なく入力できる情報のバランスを取ることが大切です。SFAを定着させるには、入力する側と確認する側の両方にとって使いやすい設計にする必要があります。
kintone×SFAを検討する方へ
kintone SFAの活用例2選
kintone SFAは、営業活動のさまざまな場面で活用できます。
ここでは、特にイメージしやすい活用例として、新規営業の案件管理と、既存顧客へのフォロー管理を紹介します。
新規営業の案件管理
既存顧客へのフォロー管理
活用例①:新規営業の案件管理
新規営業において大切なのは、「今どの案件にエネルギーを注ぐべきか」を正しく判断することです。
kintoneで案件管理アプリを作成し、商談フェーズ・見込み金額・受注確度・次回アクション日などを管理することで、優先度の高い案件が一目でわかるようになります。
特に。受注確度と見込み金額を掛け合わせて見ることで、「確度は高いが金額が小さい案件」と「金額は大きいが確度が低い案件」を比較しながら、どこにリソースを集中すべきか判断しやすくなります。
また、次回アクション日を設定しておくことで、対応漏れを防げます。「連絡しようと思っていたのに気づいたら2週間経っていた」という状況は、仕組みで防ぐのが一番です。
▼案件管理アプリ:一覧画面

マネージャーにとっても、わざわざメンバーに状況を聞かなくてもアプリを見ればチーム全体のパイプラインを俯瞰できるため、1on1や会議の時間をより中身のある議論に使えるようになります。
活用例➁:既存顧客へのフォロー管理
既存顧客へのフォロー管理にも、kintone SFAは活用できます。
既存顧客との関係性を維持するには、過去の取引履歴や問い合わせ内容、商談履歴を把握したうえで、適切なタイミングでフォローすることが重要です。
kintoneでは、案件管理アプリに顧客情報を集約し、商談履歴アプリや活動履歴アプリと紐づけることで、顧客ごとの対応状況を確認できます。
例えば、案件レコードから商談履歴、活動履歴、契約更新日などを確認できるようにしておけば、次の提案やフォローのタイミングを判断しやすくなります。
▼案件管理アプリ:レコード詳細画面

また、契約更新日や最終接触日を管理しておくことで、「長期間フォローできていない顧客」や「更新時期が近い顧客」を一覧で抽出できます。
これにより、営業担当者が感覚や記憶に頼ってフォローするのではなく、データをもとに優先順位を決めやすくなります。
既存顧客への追客は、売上の安定化や追加提案につながる重要な営業活動です。
kintone SFAを活用すれば、過去の履歴を見ながら、タイミングを逃さずに顧客対応を進めやすくなります。
SFA導入事例
kintoneの導入により、営業管理・売上管理業務において以下の効果を出すことができました。
顧客情報・売上データの一元管理:
EC-CUBEでの直販データや代理店経由の販売データをkintoneに取り込み、顧客情報と紐づけて管理できるように。複数のスプレッドシートに分散していた情報が集約され、必要なデータをすぐに確認できるように提案書作成工数の大幅削減:
krewDashboardでサロン別・商品カテゴリ別の売上推移を可視化し、その内容をPDFや画像として出力できるように。これにより、提案書作成にかかっていた時間が約1時間から数分に短縮され、提案準備工数を約90%削減営業活動の標準化とマネジメント精度の向上:
顧客ごとの購買傾向や営業活動履歴をkintone上で確認できるようになり、担当者ごとに属人化していた提案業務を標準化。売上状況や営業進捗もリアルタイムに把握できるようになり、具体的な施策検討やマネジメントに活用できるように
より具体的なイメージを持つために、こちらの導入事例も参考にしてみてください。
▼事例の詳細はこちら

まとめ
いかがでしたでしょうか?
kintoneは、顧客情報・案件情報・商談履歴・活動履歴などを一元管理できるため、自社の営業フローに合わせたSFAとして活用できます。
営業情報をチームで共有できるようになり、案件の進捗状況や担当者ごとの活動状況も見える化しやすくなります。一方で、設計や運用ルールが不十分なまま始めてしまうと、入力されない、情報が分散する、現場で使われないといった課題が発生する可能性もあります。
そのため、kintoneでSFAを構築する際は、現在の営業フローや課題を整理したうえで、アプリ構成・項目設計・一覧・通知・運用ルールまで一貫して考えることが重要です。
最初から完璧なSFAを目指すのではなく、小さく始めて、現場の声をもとに改善を重ねていくことで、自社に合った営業管理の仕組みへ育てていきましょう。
kintone×SFAの導入相談はルーブピークへ
kintoneは柔軟に業務アプリを構築できる一方で、営業管理の要件によっては、基本機能だけでは対応が難しいケースもあります。
そのような場合は、無理に自社だけで解決しようとするのではなく、業務に合わせた設計やプラグイン・外部サービスの活用を検討することも一つの方法です。
Lubepeak株式会社では、kintoneの特性を踏まえた設計から開発・運用までを一貫してサポートし、業務にフィットした仕組みづくりをご支援しています。
定額開発サービス「KYOSOU」では、小さな改善を積み重ねながら、無理のない形でkintone活用を進めていくことが可能です。
kintoneの導入やSFAとしての活用にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援
<主なサービス>
・ kintone定額開発サービス 「KYOSOU」
・ kintoneプラグイン提供サービス 「Plugin to Peak」2026年1月
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