投稿日:2026年1月24日
更新日:2026年3月12日
kintoneで「ルックアップ先」を自動で更新する方法とは?| 「ルックアップ自動更新プラグイン」比較3選

商品マスタや案件情報を修正しても、ルックアップ先のレコードへ反映されず手作業で更新している
ルックアップの再取得を忘れてしまい、古い情報のまま運用してしまうことがある
マスタ変更のたびに関係アプリを確認・修正するのが負担になっている
―――kintoneを使用する中で、上記のような悩みや疑問を感じていませんか?
kintone(キントーン)では、別アプリの情報を参照して入力できる「ルックアップ」がよく使われますが、実際の運用では思わぬ手間が発生することがあります。基本機能では、一度ルックアップで取得したデータは、その後にルックアップ元のアプリでレコードの内容が修正されても、自動では更新されません。
たとえば、商品情報を管理する「商品マスタ(=ルックアップ元)」と見積を作成する「見積管理アプリ(=ルックアップ先)」を連携している場合を考えます。
商品名や単価をルックアップで「見積管理アプリ」で取得しますが、取得後に「商品マスタ」側の商品名を変更しても、すでに登録されている見積データには自動で反映されません。見積データの商品名を最新化するには、ユーザーが一件ずつ「再取得」する必要があります。
このように、ルックアップ元の情報を修正しても、すでに登録されているルックアップ先の情報には自動で反映されないため、運用次第では相応の手作業が発生します。その結果、作業負荷が増えるだけでなく、更新漏れや情報の不整合が起こる原因にもつながるのです。
こうした課題を解消する手段として有効なのが「ルックアップ自動更新プラグイン」の活用です。ルックアップ元のデータ変更に応じて、ルックアップ先も呼応して自動更新される仕組みを導入することができます。これにより、更新の手間を減らし、データの一貫性を保った運用が可能となります。
そこで本記事では、kintoneでルックアップ元を更新した際に、ルックアップ先の情報を自動的に最新状態に更新させる方法について解説します。
基本機能だけでは対応できない理由を整理したうえで、プラグインを活用した具体的な実現方法や、選定時のポイントなどもあわせてご紹介します!
なお、ご紹介しているプラグインの3種に関する情報は、提供元である株式会社ぐーどろ様、JBCC株式会社様、キャップクラウド株式会社様による確認を経て掲載しております。
kintoneの「ルックアップ自動更新」とは?
kintoneの「ルックアップ自動更新」とは、ルックアップ元アプリのデータが変更された際に、ルックアップ先アプリにすでに登録されている関連データも自動的に更新する仕組みを指します。

kintoneの基本機能では、ルックアップは「取得した時点の情報をコピーする」仕様となっているため、ルックアップ元のデータが変更されても、それによるアプリ間の更新は起こりません。
そのため、「ルックアップ自動更新」を実現するには、プラグインやJavaScriptによるカスタマイズが必要となります。
「ルックアップ自動更新」を必要とする場面
ここまでに説明した通り、kintoneの基本機能では、ルックアップで取得した値は「取得した時点の情報」がそのまま保持される仕様のため、参照元となるマスタアプリの情報を後から修正しても、すでに登録済みのレコードには自動で反映されません。
これを一発で解決する方法が「ルックアップ自動更新」を実現するプラグインです。具体的には、次のような場面で利用されるケースが多く見られます。
取引先マスタや案件情報など、後から内容が変更される可能性が高い情報をルックアップで参照している場合
ルックアップ元のマスタ修正後、過去レコードを含めてルックアップ先を最新情報に統一する必要がある場合
ルックアップ項目の再取得を手動で行っており、更新漏れや作業負荷が課題となっている場合
上記に当てはまる場合は、「ルックアップ自動更新」の機能を取り入れることで、手作業による更新を抑えつつ、データの整合性を高めることが可能となります。

基本機能で乗り切るには
「ルックアップ自動更新」に関するプラグインは有償で提供されているケースが多いため、コストをかけずに基本機能のみで対応したいと考える方も少なくありません。そうした場合の現実的な選択肢が「CSVを用いた一括更新」です。
kintoneでは、アプリのレコードをCSV形式で書き出し、再度読み込むことで、複数レコードをまとめて更新できます。この仕組みを利用すれば、ルックアップで取得している値を一括で更新することが可能です。
具体的には、まずルックアップ元アプリ(マスタアプリ)の情報を修正します。その後、ルックアップ先アプリのレコードをCSVで書き出し、更新対象となるルックアップフィールドで再取得が行われるように突合したうえで、CSVを読み込みます。
これにより、インポート時にルックアップが再取得され、ルックアップ元アプリの最新情報が反映されます。
この方法は、レコード件数が多い場合でも一括で処理できる点がメリットです。一方で、CSVに関する操作を誤ると意図しないデータの上書きが発生する可能性があるため、事前にバックアップを取得するなどの手順が重要となります。
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「ルックアップ自動更新」を実現するプラグイン3選
プラグイン①:株式会社ぐーどろ「ルックアップ参照先更新プラグイン」【無料】
株式会社ぐーどろの「ルックアップ参照先更新プラグイン」は、無料で利用可能なプラグインのため、「ルックアップ自動更新」をすぐに利用することができます。機能面を見ても、更新先となるレコードの条件、更新元となるレコードの条件をそれぞれ指定できるなど、必要機能がそろっています。

<特長/選ぶ理由>
プラグイン自体が「無料」で利用できる点に加え、「ルックアップ自動更新」に必要な機能が一式備わっています。
なお、登録できる「更新対象アプリ」、各アプリへの「更新元条件」、「更新先条件」はそれぞれ10件までとなっています。
「更新元条件」や「更新先条件」を10件より多く必要するような場面は運用上考えにくいですが、大規模なシステムの場合に「更新対象アプリ」が10件より多くなる可能性は考えられるため、この点は事前に確認が必要です。

「更新元条件」や「更新先条件」では、条件指定を直接入力できるだけでなく、フィールドの値を使用することができるなど、条件設定の自由度が高いのも特長の一つです。
<料金>
当該プラグインは「無料」で利用できます。
プラグイン②:JBCC株式会社「ルックアップ+」(ATTAZoo+)
JBCC株式会社の「ルックアップ+」は、18種類のkintoneのプラグインセット「ATTAZoo+」の一つです。ルックアップ元アプリ(プッシュ元)の「レコード保存時」または「一覧のボタン押下時」に、ルックアップ先アプリ(プッシュ先)のレコードを自動で更新させることができます。

<特長/選ぶ理由>
特長①:初心者にもわかりやすい設定画面
シンプルな設定画面であるのに加え、更新先となるレコードの条件を指定できるほか、一覧で複数のレコードに対して「一括更新」ができる点も特長です。また、更新先のアプリは複数設定が可能となっています。

特長②:他プラグインと組み合わせて活用できる
「ルックアップ+」は、ATTAZoo+で提供される18種類のkintoneプラグインセットの一つです。そのため、他のATTAZoo+プラグインと組み合わせて利用することで、ルックアップの自動更新だけでなく、権限制御や入力支援など、kintoneにおける別課題の解決にもつなげることができます。

※プランにより、使用可能なプラグインは異なります。
<料金>
ATTAZoo+ 料金プラン
| プラン | ルックアップ+ | モバイル版対応 | 料金 / ユーザー数 |
|---|---|---|---|
| エントリー | ○ | × |
※追加ライセンス対応可(30ユーザー単位:¥36,000 / 年)
|
| スタンダード | ○ | ○ |
※追加ライセンス対応可(30ユーザー単位:¥36,000 / 年)
|
| プロ | ○ | ○ |
※追加ライセンス対応可(30ユーザー単位:¥36,000 / 年)
|
プラグイン③:キャップクラウド株式会社「ルックアップ自動更新プラグイン」(FU プラグイン)
キャップクラウド株式会社の「ルックアップ自動更新プラグイン」は、複数のプラグインを自由に選んで使えるサービス「FU プラグイン」の1つです。

ルックアップ元アプリの「レコード保存時」や「設置したボタン押下時」に加え、プロセス管理の「指定アクション実行時」にも自動更新させることができます。
また、更新ボタンを表示するユーザーを選択できる機能、更新実行後の結果確認プレビューが表示されるほか、更新結果をCSV出力することができるなど、他プラグインと比較すると多機能なプラグインとなっています。
<特長/選ぶ理由>
特長①:安全性が考慮された設計
「ルックアップ自動更新」に必要な機能はもちろん、自動更新を実行できるユーザーや更新先アプリへのアクセス権といった安全性にも配慮されている点が特長のひとつです。
たとえば、更新イベントで「保存実行後」を指定した場合、「更新処理を実行するユーザー」を指定できます。これにより、意図しないユーザーによる不正な更新を回避できる、安全性の高い仕組みを取り入れることが可能です。一方で、「実行するユーザー」が追加されるたびに設定変更が必要になる点については、管理者が事前に把握しておく必要があります。

また、ルックアップ先アプリの「APIトークン」を設定することが可能です。これにより、ルックアップ元で操作したユーザーにルックアップ先のアプリや、そのレコードに対するアクセス権がない場合でも自動更新を行うことができます。

他にも、ゲストユーザーに実行させるかどうかを選択できるなど、利用シーンに応じて実行権限を細かく制御できます。
特長②:更新結果をプレビューで確認できる
安全性にも関連しますが、ルックアップ先を自動更新した後、その更新結果をプレビューで確認することが可能です。
これにより、実行結果と影響範囲を可視化する「フェールソフト」な設計となっており、更新内容が裏側で完結することはありません。成功・失敗の件数や考慮対象のレコードをユーザー自身が確認できるため、安心して運用できる点は大きな特長と言えます。

特長③:ルックアップ元のプロセス管理ステータス変更時に自動更新ができる
本プラグインでは、ルックアップ元アプリの「レコード保存時」や「設置したボタン押下時」に加え、プロセス管理の「指定アクション実行時」にも自動更新させることができます。
たとえば、ルックアップ元のマスタアプリにおいて、マスタ情報の変更にプロセス管理の承認フローが必要な場合、「承認」のアクションに応じてルックアップ先を自動更新させることができます。
(▼「プロセス管理」の基本について解説した記事はこちら)

<料金>
| プラン | 料金 |
|---|---|
| FUプラグインセレクト1 | ¥79,200 / 年額 |
| FUプラグインセレクト2 | ¥118,800 / 年額 |
| Focus U 利用プラン(Standard以上)をご利用中の方 | |
|---|---|
| 費用 | 無料(利用プランに含む) |
※紹介動画
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「ルックアップ自動更新」を利用する際の注意点
注意点①:不正更新リスク
ルックアップ先を自動更新する際に注意すべき点の一つが、「不正更新のリスク」です。自動更新は条件に一致するレコードを一括で処理する仕組みのため、更新キーや対象条件の設計を誤ると、意図していないレコードまで更新される可能性があります。特に、ルックアップ元のフィールドの値を変更する運用を行っている場合は、影響範囲を事前に整理しておく必要があります。
注意点②:アプリアクションとの併用
もう一つの注意点として、「アプリアクションとの併用」です。アプリアクションを利用した場合、必ずしもルックアップフィールドを使用しなくとも、他アプリの情報を転記することができます。しかし、アプリアクションを利用して別アプリにレコードを作成する場合でも、ルックアップを使用せず、通常のフィールドへ値を転記した場合、そのフィールドは他アプリとはルックアップで紐づかないためルックアップ自動更新の対象にはできません。
そのため、ルックアップ先の自動更新は、更新キーやフィールド設計、アプリアクションとの併用方法まで含めた事前設計が重要となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
kintoneの「ルックアップ」は非常に便利ですが、基本機能では「取得時点の情報を保持する」仕様のため、ルックアップ元であるマスタ変更後のデータ更新には手作業が発生しやすく、運用が複雑になるケースも少なくありません。
こうした課題に対して、「ルックアップ自動更新」の機能を導入することで、データの整合性を保ちながら更新作業の手間やミスを大きく削減できます。
ぜひ一度、本記事を参考に「ルックアップ自動更新」で、kintoneをより「安全」かつ「効率的」に運用してみてください!
\ kintoneのプロが対応 /
小規模組織へのkintone導入はルーブピークへ

kintoneは基本機能だけでも多くの業務をカバーできますが、運用が進むにつれて「基本機能だけでは対応しきれない場面」が見えてくることも少なくありません。「ルックアップ自動更新」のように、業務データの整合性や運用負荷に直結する課題は、その代表例と言えます。
Lubepeak株式会社では、kintoneの基本機能・プラグイン・運用設計を踏まえたうえで、現場の業務に無理なくフィットするkintoneシステムをご提案しています。
kintoneシステム開発サービス「KYOSOU」
「基本機能でどこまで対応できるのかを整理したい」「プラグイン導入の判断に迷っている」といった段階からのご相談も可能です。kintoneに関するお悩みは、ぜひルーブピークへご相談ください。
Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援
<主なサービス>
・ kintoneシステム開発サービス 「KYOSOU」
・ kintoneプラグイン提供サービス 「Plugin to Peak」2026年1月
Lubepeak株式会社が「サイボウズオフィシャルパートナー」に認定


この記事を書いた人


































































