投稿日:2025年9月30日
更新日:2026年3月12日
kintone「プロセス管理」の活用術|できること・できないことを徹底解説

kintoneの「プロセス管理」で何ができるのか知りたい…
kintoneを導入しているが、「申請管理(ワークフロー)」の業務でうまく活用できていない…
本来は申請を管理するべきだが、結局社員任せになってしまっている。この状態を何とかしたい…
―――日々の業務で、上記のようなお悩みを感じたことありませんか?
本来、申請業務は「誰が」「どの順番で」「どの条件で」承認するのかを明確に定め、進捗を可視化することが重要です。
しかし、単なるドロップダウンや口頭確認だけでは、承認フローが曖昧になりやすく、結果として属人化や処理漏れが発生してしまいます。
kintone(キントーン)の「プロセス管理」を活用すれば、申請管理における「社内制度の整備」や「属人化」といった業務課題を解決でき、業務フローを効率化することが可能です。
すでにkintoneを利用しているものの、申請管理に十分活用できていない方は、基本機能でもすぐに利用できる「プロセス管理」の活用を検討してみましょう。
本記事では、kintone基本機能のプロセス管理で「できること」・「できないこと」を整理し、活用時の注意点や最新機能についても詳しく解説していきます。
すでに「基本機能」を十分に理解している方は、以下の「プロセス管理 × プラグイン」に関する記事もぜひ参考にしてください。
(▼「プロセス管理 × プラグイン」に関する記事はこちら)

- kintoneのワークフロー機能「プロセス管理」とは?
- 基本機能のプロセス管理で「できること」6選
- 機能①:申請アプリで「プロセス(承認フロー)」を見える化できる
- 機能②:「アクション」で条件分岐するステータス遷移を実現
- 機能③:ポータルに表示される「未処理」欄で、作業者が自身のタスクを一覧化できる
- 機能④:ステータス別にアクセス権を設定でき、作業者以外を編集不可へ
- 機能⑤:アクション実行時に「承認コメント」を残すことができる【ワイドコース限定】
- 機能⑥:プロセス管理のステータスを「フローチャート」で表示できる【ワイドコース限定】
- ⚠️注意点⚠️ プロセス管理のステータスは「ファイルの読み込み」では更新できない
- 基本機能のプロセス管理では「できないこと」3選
- できないこと①:ステータスを一括更新すること
- できないこと②:1つのレコードで複数の「プロセス(承認フロー)」を設定すること
- できないこと③:未承認や滞留に対する自動リマインド
- 解決するにはどうしたら良いのか?
- 担当者は知っておきたい!2025年のプロセス管理に関するアップデート情報
- 新機能①:作業者以外のユーザーがステータスを変更できるプロセスを設定可能に
- 活用例①:部長の代理で副部長がステータスを変更【代理承認】
- 活用例②:不備等が見つかった時、申請者自身が元のステータスに戻す【取り下げ】
- 活用例③:部長がステータスを進めたい時に副部長の確認をスキップ【直接承認】
- 新機能②:2025年7月アップデートで「プロセス管理設定AI」が提供スタート!
- 活用事例:「リモートワークの申請アプリ」の導入
- 事例の詳細(業界:製造業)
- まとめ
- 小規模組織へのkintone導入はルーブピークへ
kintoneのワークフロー機能「プロセス管理」とは?
kintoneのプロセス管理とは、複数のユーザーでレコードの編集や確認するためのプロセス(承認フロー)を設定できるワークフロー機能です。
社内の稟議管理、ドキュメントの承認業務、問い合わせの処理ステータスの管理など、業務内容に応じた「プロセス」を定義しておくことで、属人化せず、業務の流れをスムーズに可視化・共有できます。

基本機能のプロセス管理で「できること」6選
一見、「ドロップダウン」や「ラジオボタン」でも良さそうに思えるkintoneの申請アプリですが、「プロセス管理」を活用することで具体的にどのようなことが可能になるのでしょうか。
ここでは、プロセス管理を使用する理由となり得る抑えておきたい6つの機能を紹介します。
機能①:申請アプリで「プロセス(承認フロー)」を見える化できる
プロセス管理を設定すると、申請・承認フローの情報である「ステータス」・「作業者」・「ステータスの履歴」がレコード詳細画面へ表示されるようになり、処理の進捗状況が見える化されます。これらの情報を使って、検索やアクセス権の設定が可能となります。

▼ステータス/作業者/ステータスの履歴について
ステータス:
「承認依頼中」・「承認済み」・「差し戻し中」のように、申請の進捗状況が一目でわかるようになります。作業者:
どのユーザーがその申請を処理するべきなのかを把握できます。なお、「複数の作業者」を設定することも可能で、その場合には、アプリのフォームに設定した「ユーザー選択」や「ロール」などではなく、アクション実行時に「作業者を選択する」「ユーザー全員」「ユーザーのうち1人」のいずれかの方法で次の作業者を指定します。ステータスの履歴:
レコードの変更履歴とは別に、プロセス管理に伴うステータスの変更履歴が個別で確認できるようになります。
機能②:「アクション」で条件分岐するステータス遷移を実現
各ステータスにおいて、次のステータスに進むための操作である「アクション」を設定できます。
アクションを設定することで、「申請する」・「承認する」・「差し戻す」のようなボタンを設置でき、それらのクリックでステータスを次の段階へ移行できるようになります。
さらに、各アクションには「誰が行うか(=作業者)」を設定できるため、
作成者 ⇒ 申請する
承認者 ⇒ 承認する、差し戻す
という「作業者×アクション」の組み合わせにより、理想のワークフローをアプリに組み込むことが可能となります。
また、「アクション」には、フィールドの値を用いた実行条件を設定できるため、ワークフローにおける「条件分岐」が実現できます。

機能③:ポータルに表示される「未処理」欄で、作業者が自身のタスクを一覧化できる
ポータルの「未処理」欄には、ログインユーザーの対応が必要なレコードが表示されます。これにより、通知を見逃しても、処理するべきレコードに気付けるような仕組みになっています。
また、「未処理」欄のアプリをクリックすると、そのアプリの一覧へ直接遷移できます。もちろん、遷移後は自身の対応が必要なレコードしか表示されません。
「未処理」欄により、「作業者」は自分のタスクを見逃すことがなくなります。また、メール通知を設定しておくことで、自身が「作業者」になった知らせをメールで受け取ることも可能です。

機能④:ステータス別にアクセス権を設定でき、作業者以外を編集不可へ
プロセス管理を設定すると、「ステータス」・「作業者」が使用できるようになるのは前述のとおりですが、この「ステータス」・「作業者」を活用し、ステータス別にレコードのアクセス権を設定することができます。
例えば、「作業者以外のユーザーにはレコードの編集できないようにしたい」という要望をよく耳にします。この要望は、アプリの設定画面にある「レコードのアクセス権」の設定で実現できます。
まず、「各ステータスにおける作業者は誰か」を整理し、それをもとに「レコードの条件」を追加します。これにより、「編集可/編集不可」をうまくコントロールできるようになります。そのためにも、kintoneでプロセス管理を使用したアプリを作る際には、フォームに「ユーザー選択」のフィールドを作業者別に作成しておくことが重要となります。

上図のレコードのアクセス権では、「申請者」・「上司(=承認者)」という2種類の「作業者」がプロセスに登場します。この場合は、「申請者」と「上司」を「ユーザー選択」フィールドでアプリに追加しておいてください。

機能⑤:アクション実行時に「承認コメント」を残すことができる【ワイドコース限定】
kintoneの「ワイドコース」をお使いの方は、ステータスを進める際にコメント入力ポップアップが表示される機能を使用できます。これにより、承認者や申請者は流れのままにコメント(承認コメントや差し戻し理由)を残すことができます。

機能⑥:プロセス管理のステータスを「フローチャート」で表示できる【ワイドコース限定】
kintoneの「ワイドコース」をお使いの方は、ステータス状況をチャート表示できる機能を使用できます。これにより、該当のステータスが強調表示されるため、プロセスの進捗状況を直感的に確認できるようになります。
また、現在のステータス以降のプロセスを把握し、レコードのコメントから関係者に事前連絡しておくなど、プロセスを円滑に進める上でのコミュニケーション支援にもつながります。


⚠️注意点⚠️ プロセス管理のステータスは「ファイルの読み込み」では更新できない
通常のフィールドの場合、CSVなどのファイルを読み込むことで、既存レコードの値を一括更新することができます。
しかし、プロセス管理の「ステータス」はこの「ファイルの読み込み」では更新ができません。
\ kintoneのプロが対応 /
基本機能のプロセス管理では「できないこと」3選
kintoneのプロセス管理は、承認フローや進捗を見える化できる便利な機能です。しかし、実際に業務で使ってみると「基本機能だけでは足りない」と感じるシーンが少なくありません。
ここでは、kintone基本機能のプロセス管理で「できないこと」を3つに絞って解説していきます!
できないこと①:ステータスを一括更新すること
kintoneの一覧画面では、複数のレコードを閲覧できるものの、プロセス管理の「ステータス」を一括更新する機能は標準では存在しません。
そのため、「数十件の申請レコードを一つ一つ承認していくのが面倒だ」という意見をよく耳にします。
<お悩み例>
まとめて承認したい
同じミスをしている申請を一括で差し戻したい
これらを実現するには、プラグインやJavaScriptでのカスタマイズが必要となります。
できないこと②:1つのレコードで複数の「プロセス(承認フロー)」を設定すること
プロセス管理では、アプリごとにひとつのプロセス(承認フロー)しか設定できません。
そのため、特に大規模組織では、「ある申請レコードをA部門、B部門の複数部門へ異なるプロセスで並行して回付したいが、連続したプロセスにするか、同じプロセスで両部門の承認で次のステータスへ遷移にするようにしかできず困っている」というケースもあるのではないでしょうか。
<お悩み例>
案件の種類ごとに異なるプロセスを設定したい
同一レコードで2種類の異なるプロセスを並行して回付させたい
これらの要望には対応できず、アプリを分けた構成にするなど、設計の工夫が必要となります。
できないこと③:未承認や滞留に対する自動リマインド
プロセス管理では、「リマインダーの条件通知」の設定値である「通知のタイミング」が、特定の日数の前後でしか設定できないため、一定期間滞留している申請レコードの作業者へ毎日リマインドするようなことができません。そのため、基本機能で実現しようとすると、通知する日数分の「通知タイミング」の設定が必要となり、結果として設定数が多くなってしまっている状況をよく目にします。
<お悩み例>
承認依頼から3日以上承認されていない場合は、承認されるまで承認者へリマインド通知を送信したい
これも標準ではできないため、プラグインやJavaScriptでのカスタマイズが必要となります。
(▼「通知」に関する記事はこちら)

解決するにはどうしたら良いのか?
要望を解決するための「プラグイン」の活用が一つの策です。
例えば、「できないこと①:ステータスを一括更新する」であれば、プラグイン「gusuku Customine」を使って「一括更新機能」を作ることが可能です。

プラグイン選びは要望によって最適なものが変わってきます。判断に迷った際は、専門家に相談することで無駄なく導入を進められます。
(▼「プロセス管理×プラグイン」に関する記事はこちら)

担当者は知っておきたい!2025年のプロセス管理に関するアップデート情報
2025年6月のkintoneアップデートにより、プロセス管理がさらに柔軟で使いやすくなりました。
ここでは、注目の「新機能」と「活用例」をご紹介します。
新機能①:作業者以外のユーザーがステータスを変更できるプロセスを設定可能に
従来、ステータスを変更できるのは、そのステータスの「現在の作業者」に指定されたユーザーだけでした。2025年6月のkintoneアップデートで、「作業者でなくても、指定したユーザーや組織、グループが次のステータスに変更できる」という設定が可能になりました。
これにより、代理承認やイレギュラー対応など、実際の業務で起こりがちな場面に柔軟に対応できるようになります。
▼作業者以外のユーザーがステータスを変更できるプロセス管理の設定画面

活用例①:部長の代理で副部長がステータスを変更【代理承認】
これまでは、部長が出張などで不在の場合、承認プロセスが滞ってしまうことがありました。2025年6月のkintoneアップデートで追加された新機能を使えば、部長を作業者にしつつ、副部長にもステータス変更の権限を付与できます。
これにより、部長が対応できない時でも副部長が代理承認を進めることができ、業務の遅延を防ぎやすくなるでしょう。
▼代理承認の設定例

活用例②:不備等が見つかった時、申請者自身が元のステータスに戻す【取り下げ】
従来のkintoneでは、申請内容に不備が見つかった場合、従来は承認者が「差し戻し」のアクションを実行する必要がありました。プロセス管理のアップデートにより、申請者自身がステータスを一つ前に戻せる設定が可能になります。
これにより、申請者は自ら申請を取り下げて修正することができ、承認者の手間を省くことができるでしょう。
▼取り下げの設定例

活用例③:部長がステータスを進めたい時に副部長の確認をスキップ【直接承認】
「副部長の確認を経て、部長が最終承認する」というプロセスにおいて、緊急時など部長の判断で副部長の確認をスキップして承認したいケースもあると思います。
プロセス管理の新機能を使えば、副部長が作業者となっているステータスでも、部長が直接承認できるよう設定できます。これにより、状況に応じたよりスピーディーな意思決定が可能になります。
▼直接承認の設定例

新機能②:2025年7月アップデートで「プロセス管理設定AI」が提供スタート!
2025年7月には、プロセス管理の設定をAIが支援する「プロセス管理設定AI」の提供が開始されました。
▼プロセス管理設定AIとは?
「プロセス管理設定AI」とは、設定したい業務プロセスの概要を文章で入力するだけで、AIがプロセス管理の設定案を自動で生成してくれる機能です。

これにより、プロセス管理の設定がさらに簡単かつ効率的になり、kintoneで「申請アプリ」を導入するハードルが大きく下がることが期待されます。是非、導入を検討してみてください!
\ kintoneのプロが対応 /
活用事例:「リモートワークの申請アプリ」の導入
事例の詳細(業界:製造業)
【リモートワーク申請 → 上長の承認 or 差し戻し】のように、リモートワーク実施に関する申請フローが効率的に管理できるアプリを「プロセス管理」で実現した事例があります。
このアプリの導入により、リモートワーク推進において「誰が」「いつ」「何をすべきか」を明確にすることができました。また、上長が当日のリモートワーク実施者や実施理由を一覧で簡単に把握することもできます。
結果的に、進捗状況がリアルタイムに共有されることで円滑なコミュニケーションが実現でき、申請業務における抜け漏れが減ったことで "リモートワーク制度の利用率" が向上しました。
リモートワーク事前申請アプリの機能紹介
kintoneのプロセス管理を活用し、下図のようなアクション「承認依頼」を起こすボタンをクリックすることで、承認者(=上司)へワークフローを回付することが可能です。

承認依頼をされた上司は、「承認」または「差し戻し」を選択し、次のアクションを行います。

導入効果
プロセス管理を活用することにより、紙やExcelでの管理で発生しがちな「申請書はどこ?」「誰の承認待ち?」「毎月シートを新たに作成し続けるのが面倒」といった悩みから解放され、ストレスフリーな申請管理が実現できました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
kintoneの「プロセス管理」を活用すれば、業務の流れが見える化され、承認ミスや属人化を防ぐことができます。
まずは一度、kintoneの「プロセス管理」を試してみてください!
小規模組織へのkintone導入はルーブピークへ

今回は、「プロセス管理」をご紹介しましたが、「そもそもどんなアプリを作ればいいかわからない」「ワークフローだけでなく、業務全体をkintoneで改善したい」といった、より根本的な課題をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Lubepeak株式会社では、kintoneのポテンシャルを最大限に引き出し、お客様の業務を改善する業務システムをkintoneで開発するサービスを提供しています。
kintoneシステム開発サービス「KYOSOU」
kintoneの導入や申請管理のシステム化を少しでもご検討されているという企業様は、お気軽にお問い合わせください。
Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援
<主なサービス>
・ kintoneシステム開発サービス 「KYOSOU」
・ kintoneプラグイン提供サービス 「Plugin to Peak」2026年1月
Lubepeak株式会社が「サイボウズオフィシャルパートナー」に認定


この記事を書いた人


































































