投稿日:2026年9月22日

    更新日:2026年9月22日

      kintoneでAI-OCRを活用する方法とは?|定義不要で使える「DataSyncer AI-OCR to kintone」を徹底解説

      kintoneでAI-OCRを活用する方法とは?|定義不要で使える「DataSyncer AI-OCR to kintone」を徹底解説
      • 請求書や発注書の内容を確認しながら、kintoneへ手作業で入力している

      • AI-OCRを導入したいが、帳票ごとのテンプレート設定やマッピング作業が負担になりそう

      • 取引先ごとにレイアウトが異なる非定型帳票を、効率的にデータ化したい

      ―――kintoneを活用する中で、このようなお悩みを感じていませんか?

      kintone(キントーン)で受注管理や請求管理などを行っていると、取引先から届いた「発注書」や「請求書」などの情報を、kintoneへ登録したい場面があります。

      しかし、紙やPDFで届いた帳票を確認しながら、「取引先名」「注文番号」「金額」「明細」などを一つずつ入力していると、入力作業に時間がかかるだけでなく、転記ミスや入力漏れが発生する原因にもなります。

      こうした帳票をもとにしたデータ入力を効率化する方法の一つが、「AI-OCR」の活用です。

      AI-OCRを利用すれば、PDFやスキャンした帳票に記載された情報をAIが読み取り、データ化することができます。一方で、従来型のAI-OCRでは、帳票ごとに読み取り位置を指定する「テンプレート」を作成したり、読み取った項目とkintoneのフィールドを紐づけたりする設定が必要となります。

      こうした課題を解決するサービスが、クラフテクス株式会社が提供するDataSyncer® AI-OCR to kintone(データシンカー AI-OCR to kintone)」です。

      データシンカーのサービスロゴ

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneは、kintoneアプリのフィールド構成をAIが読み取り、PDF内の情報を意味から判断して適切なフィールドへ自動入力する「業務認識型AI-OCR」です。

      帳票ごとのテンプレート定義や、読み取り項目とkintoneフィールドのマッピングが不要なため、フォーマットの異なる帳票も一つのkintoneアプリへ取り込む仕組みを構築できます。

      そこで本記事では、kintoneで「AI-OCR」を活用する仕組みから、DataSyncer® AI-OCR to kintoneの特徴・活用パターン・料金まで、実際の業務をイメージしながら詳しく解説していきます。

      kintoneで活用できる「AI-OCR」とは?

      まずは、kintoneでの「AI-OCR」を解説する前に、「OCR」と「AI-OCR」の違いについて整理しておきましょう。

      OCRとAI-OCRの違い

      OCR(Optical Character Recognition)とは、紙の書類やPDF、画像などに記載された文字を読み取り、コンピューターで扱える文字データへ変換する技術です。

      たとえば、紙で受け取った注文書をスキャンしてPDF化した場合、そのままでは注文番号や商品名、金額などをkintoneの各フィールドへ登録することはできません。そこでOCRを利用することで、帳票内に記載された文字をデータとして読み取り、システムで扱えるようになります。

      従来のOCRでは、あらかじめ「この位置に注文番号がある」「この位置に金額がある」といった読み取り位置を定義し、その定義に沿って文字を認識する方法が一般的でした。

      そのため、同じ「注文書」であっても取引先によってレイアウトが異なる場合、それぞれの帳票に合わせて読み取り位置を設定する必要があります。

      こうした従来のOCRにAI技術を組み合わせたものが「AI-OCR」です。

      AI-OCRでは、機械学習を活用することで、従来のOCRでは読み取りが難しかった手書き文字や、レイアウトの異なる帳票などにも対応しやすくなりました。さらに、近年では画像と文字情報をあわせて認識できるAI技術の発展により、単純に「文字を読み取る」だけでなく、帳票に記載されている内容の意味を判断することも可能になっています。

      これにより、AI-OCRは単なる紙帳票の「文字起こし」ではなく、帳票に記載された情報をシステムへ取り込むための手段として活用されるようになっています。

      kintoneにおいても、AI-OCRに関するサービスと連携することで、注文書や請求書などの帳票情報を読み取り、「取引先名」「注文番号」「請求金額」などの各フィールドへ自動で登録する仕組みを構築できます。

      従来のAI-OCRで発生しやすい3つの課題

      AI-OCRの登場によって、手書き文字やレイアウトの異なる帳票など、従来のOCRでは読み取りが難しかった帳票にも対応しやすくなりました。

      一方で、「帳票の内容を読み取れること」「kintoneへのデータ入力を効率化できること」は同じではありません。従来型のAI-OCRでは、帳票の種類に応じたテンプレートを用意したり、読み取った項目とkintoneのフィールドを紐づける設定が必要となるケースがあります。

      そのため、AI-OCRの読み取り精度が高くても、実際の業務へ組み込む際には、次のような課題が発生します。

      課題①:帳票ごとのテンプレート設定が必要

      代表的な課題の一つが、帳票ごとの「テンプレート設定(読み取り定義)」です。

      たとえば、複数の取引先から注文書を受け取っている場合、同じ注文書でも「注文番号」「注文日」「商品名」などが記載されている位置は取引先ごとに異なります。

      従来型のOCRでは、こうした帳票のレイアウトに合わせて「どの位置を読み取るか」を事前に設定する必要がありました。

      そのため、取引先が増えるほど管理するテンプレートも増え、AI-OCRを運用するための設定作業そのものが負担になる可能性があります。

      課題②:読み取り結果とkintoneのフィールドを紐づける必要がある

      もう一つの課題が、AI-OCRで読み取った情報とkintoneのフィールドとの「マッピング」です。

      AI-OCRで「Lubepeak株式会社」「A-001」「100,000円」といった情報を正しく読み取ることができても、それらをkintoneへ登録するためには、対応するフィールドを決めておく必要があります。

      たとえば、「Lubepeak株式会社」→[取引先名]、「A-001」→[注文番号]、「100,000円」→[請求金額]というように、読み取り結果をkintoneのどのフィールドへセットするのかを紐づけておく必要があります。

      つまり、AI-OCRの読み取り精度が高くても、「読み取った後に、どのようにkintoneへ登録するか」という仕組みまで設計しなければ、帳票をもとにした入力作業を効率化することはできません。

      課題③:帳票フォーマットの追加・変更に伴うメンテナンスが発生する

      テンプレートをもとに読み取りを行う仕組みでは、帳票のフォーマットが変更された場合に「メンテナンス」が必要です。

      たとえば、取引先が注文書のレイアウトを変更し、これまで右上に記載されていた「注文番号」が別の位置へ移動すると、既存の読み取り設定では正しく認識できなくなる可能性があります。また、新たなフォーマットが追加された場合には、追加でテンプレートを準備しなければなりません。

      利用する帳票が数種類であれば大きな負担になりませんが、取引先や帳票種類が増えるほど、テンプレートの管理にかかる工数も増えていきます。

      そのため、kintoneでAI-OCRを活用する場合には、単純な「読み取り精度」だけでなく、「帳票が増えたときに運用しやすいか」「kintoneへの入力をどこまで自動化できるか」という視点も重要となります。

      ▼関連コラム

      kintoneで名刺管理を効率化する方法|AI-OCRや外部サービス連携を解説

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneとは?

      ここまで解説したように、従来型のAI-OCRでは、帳票ごとのテンプレート設定やkintoneフィールドとのマッピングなど、読み取り以外の部分で設定・運用の負担が発生するケースがあります。

      こうした課題を解決するサービスが、クラフテクス株式会社が提供するDataSyncer® AI-OCR to kintone(データシンカー AI-OCR to kintone)」です。

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneは、注文書や請求書、納品書などの帳票PDFを読み取り、kintoneアプリのフィールドへ自動で入力できるクラウド型のAI-OCRサービスです。

      最大の特徴は、帳票側のレイアウトを基準に読み取り位置を定義するのではなく、「kintoneアプリの構成」を基準として、AIが帳票の内容を判断する点にあります。

      kintoneに特化した「業務認識型AI-OCR」

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneは、クラフテクス社が「業務認識型AI-OCR」と呼ぶ仕組みを採用しています。

      従来型のOCRやAI-OCRでは、「帳票のどこに、何が記載されているか」をもとに読み取り位置を指定する方式があります。一方、DataSyncer® AI-OCR to kintoneでは、kintoneアプリに設定されている「フィールドの種類」「選択肢」「テーブル」などの構成をAIが把握し、その情報をもとに帳票PDFの内容を判断します。

      業務認識型AI-OCRの説明図

      たとえば、kintoneの「請求書アプリ」に、以下のようなフィールドがあるとします。

      • 取引先名

      • 請求番号

      • 請求金額

      AIは「この帳票のどこに何が書かれているか」だけを見るのではなく、「このkintoneアプリの各フィールドに対して、帳票内のどの情報を登録するべきか」を判断します。

      つまり、帳票を基準として読み取り方法を決めるのではなく、すでに作成されているkintoneアプリの構成を「業務の定義」として認識・利用する仕組みです。

      これにより、取引先によって「注文番号」「注文No」など項目名が異なる場合でも、AIが内容を判断し、同じkintoneのフィールドへ登録することができます。

      従来型のAI-OCRとの違い

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneは、単に帳票の文字を読み取れるだけではありません。

      従来型のAI-OCRで必要となるケースがある「テンプレート定義」や「マッピング設定」を前提とせず、kintoneアプリの構成をもとに帳票を読み取れるほか、読み取り結果を修正した内容を次回以降の処理に活かす仕組みも備えています。

      従来型のAI-OCRとデータシンカーのAI-OCRの違い

      さらに、DataSyncer®の他サービスと組み合わせることで、メールや複合機などから届いた帳票をkintoneへ取り込み、AI-OCRを実行するところまで自動化できます。

      ここでは、従来型のAI-OCRとの違いを3つに分けて見ていきましょう。

      強み①:テンプレート定義・マッピングではなく「アプリの構成」を基準に読み取る

      1つ目の強みは、帳票ごとのテンプレート定義やマッピング設定を事前に行うのではなく、「アプリの構成」を基準として帳票を読み取る点です

      データシンカー AI-OCRの概要

      すでに解説したように、DataSyncer® AI-OCR to kintoneでは、登録先となるkintoneアプリの「フィールドの種類」「選択肢」「テーブル」などの情報をAIが把握し、その構成に合わせてPDF内の情報を判断します。

      そのため、たとえば取引先によって注文書のレイアウトや項目名が異なっていても、帳票ごとに「この位置を[注文番号]へ登録する」といった読み取り定義を用意する必要がありません。

      「どの帳票を読むか」ではなく、「どのkintoneアプリへ登録するか」を基準として読み取るため、取引先や帳票の種類が増えた場合でも、帳票ごとの設定・管理にかかる負担を抑えやすくなっています。

      強み②:修正内容を学習し、次回以降の読み取りに反映できる

      2つ目の強みは、AI-OCRの読み取り結果をユーザーが修正した場合、その修正内容を次回以降の読み取りに活用できる点です。

      編集結果はセキュアな学習ループへ

      AI-OCRを利用していても、帳票や記載内容によっては、すべての項目を最初から意図通りに読み取れるとは限りません。

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneでは、AIが入力した内容をkintone上で確認し、誤っている値があればユーザーが修正できます。そして、その内容は学習ループにより「ラーニングデータ」として蓄積され、次回以降の類似する帳票を読み取る際に活用されます。

      つまり、あらかじめ帳票パターンを定義してから運用をスタートするのではなく、実際に帳票を処理しながら、修正内容を次回以降の読み取りへ反映していける仕組みです。

      強み③:DataSyncerの他サービスと組み合わせて、帳票の取り込みからAI-OCRまでを自動化できる

      3つ目の強みは、DataSyncerシリーズの他サービスと組み合わせることで、帳票をkintoneへ取り込むところからAI-OCRを実行するところまで自動化できる点です。

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneには、主に次の3つの利用方法があります。

      1. レコード追加(単体モード):kintoneのレコードへPDFを添付してAI-OCRを実行

      2. メール(メール統合モード):「DataSyncer® メール to kintone」と組み合わせ、メールに添付されたPDFをkintoneへ登録

      3. 複合機(PDF 統合モード):「DataSyncer® PDF to kintone」と組み合わせ、複合機やスキャナーなどからPDFをkintoneへ登録

      たとえば、取引先から請求書PDFがメールで届く業務であれば、「DataSyncer® メール to kintone」と組み合わせることで、[メール受信 → 添付PDFをkintoneへ登録 → AI-OCRで内容を読み取り → kintoneの各フィールドへ入力]という流れを構築できます。

      このように、DataSyncerの他サービスと組み合わせることで、複合機やメールから帳票を取り込む場合には、担当者がkintoneを開いてレコードを作成し、PDFを手作業で添付する必要がありません。

      つまり、DataSyncer® AI-OCR to kintoneは、「PDFを読み取る」という部分だけを効率化するのではなく、帳票が届いてからkintoneへデータとして登録されるまでの一連の流れを自動化できる点も強みのひとつです。

      【実装例】発注書の内容を自動登録する方法

      ここでは、サンプルの「発注書」を例に、DataSyncer® AI-OCR to kintoneを利用した場合に、どのようなkintoneアプリへ、どのように情報を登録できるのかを見ていきましょう。

      AI-OCRで読み取る「発注書」

      今回説明で使用するのは、以下のようなFAXで届く「発注書(PDF)」です。

      発注書のサンプル画像

      この発注書には、上部に「発注日」「発注元の会社名」「納品場所」などの情報があり、その下には複数の商品が明細として記載されています。明細には、発注番号や伝票No、商品コード、商品名、納品指定日など、複数の項目がテーブル形式で並んでいます。

      このような帳票を手作業でkintoneへ登録する場合には、発注書を確認しながら基本情報を入力したうえで、受注明細についても1行ずつ転記しなければなりません。

      特に、1枚の発注書に複数の商品が記載されている場合には、入力項目が増えるため、転記にかかる時間や入力ミスのリスクも大きくなります。

      発注書の内容を反映する「注文管理アプリ」

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneを利用する場合、以下のような「注文管理アプリ」を作成し、発注書の内容を登録する設計が考えられます。

      発注書の上部に記載されている「発注日」「発注元の会社名」「納品場所コード」「納品場所」などは、kintoneの通常フィールドとして配置します。一方、「発注番号」や「伝票No」、「型番」、「商品名」、「数量」、「納品指定日」など、商品ごとに繰り返されている情報については、kintoneのテーブル「受注明細」を利用して管理します。

      今回の発注書では、複数の商品が明細で記載されているため、1行目の明細情報をkintoneテーブルの1行目へ、2行目を2行目へ、3行目を3行目へ登録するといった構成です。

      このように、「ヘッダー情報」と「明細情報」を分けてアプリを設計することで、発注書そのものをPDFとして保存するだけでなく、「どの取引先から」「どの商品を」「何個」「いつ納品予定なのか」といった情報を、kintone上で検索・集計しやすいデータとして管理できます。

      下図のように、添付した帳票から読み取った内容とフィールド名の意味をAIが判断し、適切なフィールドへ自動でマッピングします。そのため、帳票のレイアウトが異なる「非定型帳票」であっても、読み取る項目が同じであれば、帳票ごとの個別設定を行うことなくAI-OCRを業務に組み込むことができます。

      ▼注文管理アプリのレコード追加画面【処理実行前】

      注文管理アプリのレコード追加画面(処理実行前)

      ▼注文管理アプリのレコード詳細画面【処理実行後】

      注文管理アプリのレコード詳細画面(処理実行後)

      入力されなかったフィールドや、意図した内容と異なる読み取り結果についてはkintone上で修正できます。修正した内容はラーニングデータとして蓄積され、次回以降の類似する帳票を処理する際に活用されます。

      すべての項目をAI-OCRで入力する必要はない

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneでは、帳票に記載されている項目をすべてAI-OCRの対象にする必要はありません。

      今回の「注文管理アプリ」でも、AI-OCRで自動入力する項目と、kintone上で人が確認・入力する項目を分けています。

      「受注日」「取引先名(発注元)」「納品場所」や、受注明細内の「型番」「商品名」「数量」「納品指定日」などは、発注書に記載されている情報をもとにAI-OCRで登録します。一方で、「対応状況」「担当者」は、AI-OCRの入力対象としていません。

      「対応状況」や「担当者」は、帳票から読み取る情報ではなく、受注後の業務に応じてkintone上で管理する項目です。

      具体的には、「対応状況」であれば、注文を受け付けた後に「注文受付」「在庫確認中」「出荷中」「納品済み」といったように、実際の業務の進捗に合わせて更新していきます。また、「担当者」についても、注文内容を確認したうえで、対応する社内メンバーをkintone上で設定します。

      このように、AI-OCRを活用する際には、単純に帳票の内容をすべてデータ化するのではなく、「帳票から取得する情報」「業務の中で人が更新する情報」を分けて設計することが重要です。

      AI-OCRでは前後の業務設計が重要

      AI-OCRで帳票の内容をkintoneへ登録できるようになっても、実際の業務はそこで終わりではありません。

      今回の注文管理を例にすると、発注書を受領した後は、内容を確認し、担当者を決め、在庫や納期を確認したうえで、出荷・納品まで対応していく必要があります。そのため、AI-OCRを導入する際には、「帳票を読み取ってkintoneへ登録する」だけでなく、その前後の業務まで含めて設計することが重要です。

      また、AI-OCRで発注書の情報を登録した後に、「対応状況」や「担当者」をkintone上で更新できるようにしています。

      このように設計しておけば、発注書の転記作業を減らすだけでなく、受注後の対応状況までkintone上で一元管理できるようになります。

      今回は、kintoneへ登録された発注書をAI-OCRで処理する流れを例にしましたが、DataSyncer®シリーズを組み合わせることで、帳票を受け取るところから自動化することも可能です。

      次に、業務に応じたDataSyncer® AI-OCR to kintoneの活用パターンを見ていきましょう。

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneの活用パターン3選

      ここからは、DataSyncer® AI-OCR to kintoneを実際の業務へ取り入れる代表的な活用パターンを3つご紹介します。

      注文書を一つのアプリへ登録する方法に加え、「メール」や「複合機」から帳票を取り込み、AI-OCRの実行までつなげる方法もあります。

      活用パターン①:フォーマットの異なる注文書をまとめて処理する

      前章では、1つの発注書を例にkintoneへ登録する流れを紹介しました。実際の受注業務では、取引先ごとに異なるフォーマットの注文書が届くケースもあります。

      同じ注文情報でも、以下のように項目名や記載位置が異なる場合があります。

      • A社:[注文番号][注文日][商品名][数量]

      • B社:[オーダーNo][発注日][品名][注文数]

      • C社:[発注No][発注日][注文商品名][数]

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneでは、登録先となる注文管理アプリの構成をもとに帳票の内容を判断します。

      取引先ごとに異なる注文書を「注文管理アプリ」へ登録するイメージ

      そのため、取引先によって注文書のレイアウトや項目名が異なる場合でも、[取引先名][注文番号][注文日]など、同じkintoneアプリのフィールドへ情報を登録する仕組みを構築できます。

      さらに、注文書に複数の商品が記載されている場合には、商品名・数量・単価などの明細情報をkintoneの「テーブル」へ登録することも可能です。

      取引先が多く、異なるフォーマットの注文書を受け取っている企業では、注文書を確認しながらkintoneへ転記する作業の効率化につなげられます。

      活用パターン②:メールで届く請求書をアプリへ自動登録

      2つ目は、メールで受け取った請求書PDFを、kintoneの請求管理アプリへ登録する活用方法です。

      取引先から請求書がメールで届く場合、[メールを確認 → PDFを開く → kintoneでレコードを作成 → 請求金額や支払期日などを入力 → PDFを添付]といった作業が発生します。

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneとDataSyncer® メール to kintoneを組み合わせれば、メールに添付されたPDFをkintoneへ自動登録したうえで、AI-OCRで帳票を読み取る仕組みを構築できます。

      DataSyncer AI-OCR to kintoneとDataSyncer メール to kintoneを組み合わせるイメージ

      たとえば、[メール受信 → 請求書PDFをkintoneへ登録 → AI-OCRを実行 → [取引先名][請求金額][支払期日]などへ入力]といった一連の流れを自動化できます。

      加えて、請求書の明細についても、kintoneのテーブルへ展開することが可能です。

      そのため、毎月多くの請求書がメールで届き、その内容を担当者がkintoneへ手作業で登録している場合には、メールの確認や添付PDFの保存、kintoneへの転記など、これまで手作業で行っていた一連の作業を削減できます。

      ▼関連コラム

      活用パターン③:複合機で紙の帳票をスキャンしてkintoneへ登録

      3つ目は、紙で受け取った「請求書」や「注文書」を複合機やスキャナーで読み取り、kintoneへ登録する活用方法です。

      紙の帳票を手作業でkintoneへ登録する場合には、スキャンした後、担当者がkintoneを開いてレコードを作成し、PDFを添付したうえで、取引先名や金額などを手作業で入力する必要があります。

      そこで、DataSyncer® AI-OCR to kintoneとDataSyncer® PDF to kintoneを組み合わせることで、[帳票をスキャン → PDFをkintoneへ登録 → AI-OCRを実行 → 帳票情報を各フィールドへ入力]という流れを構築できます。

      DataSyncer AI-OCR to kintoneとDataSyncer PDF to kintoneを組み合わせるイメージ

      これにより、担当者は紙の帳票を複合機やスキャナーで読み取った後、kintoneへPDFを手作業でアップロードする必要がありません。

      また、AI-OCRによって[取引先名][日付][金額]などをkintoneのフィールドへ入力できるため、紙帳票の保管だけでなく、記載された情報をkintone上で検索・集計できるデータとして管理できるようになります。

      紙の請求書・注文書などが日常的に発生している業務では、複合機を「kintoneへの入口」として活用することで、紙からkintoneへの転記作業を効率化できます。

      利用する際の注意点

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneを活用すれば、帳票からkintoneへの入力作業を効率化できます。

      一方で、AI-OCRの読み取り結果は必ずしもすべて正しいとは限らず、どのフィールドをAIに入力させるかといった運用設計も必要です。

      導入する際には、次の4点を確認しておきましょう。

      注意点①:読み取り結果を確認・修正する運用も必要

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneを利用する場合でも、AIが入力した内容を確認する運用は必要です。

      帳票の状態や記載内容によっては、意図した内容とは異なる値を読み取る可能性があります。そのため、必要に応じてkintone上で内容を確認・修正します。

      なお、DataSyncer® AI-OCR to kintoneには「学習ループ」と呼ばれる仕組みがあり、ユーザーが修正した内容は、以下の基準に沿ってラーニングデータとして蓄積され、次回以降の類似する帳票の読み取りに活用されます。

      <ラーニング対象の基準>

      • ラーニング対象になる:
        値の入れ先の修正(別フィールドへの入れ直し)や、字間スペース・ハイフンの詰め直し
        例:03-1234-5678 → 0312345678

      • ラーニング対象にならない:
        値を削除して空欄にする操作や、内容そのものが変わる整形
        例:㈱ → 株式会社、税込金額の計算、日付の書式変換など

      そのため、特に運用開始直後は読み取り結果を確認しながら、必要に応じて修正を行い、ラーニングデータを蓄積していくことがポイントです。

      注意点②:AIに入力させる項目と、人が管理する項目を整理する

      前述したように、DataSyncer® AI-OCR to kintoneでは、AIの入力対象とするフィールドを設定できます。

      帳票に記載されている「発注元企業名」や「発注番号」などはAI-OCRで取得し、「対応状況」「担当者」など、受注後の業務によって決まる項目はkintone上で人が更新するといった役割分担が可能です。

      つまり、導入時には「ここまではAI、ここから先は人」という考え方で、AIに任せる項目と、人が入力・判断する項目を整理しておくことが重要です。

      注意点③:AIが判断しやすいフィールド名を設定する

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneでは、kintoneアプリのフィールド名も、帳票の情報をどのフィールドへ登録するかを判断する手掛かりになります。

      そのため、「文字列」「日付」「数値」のように、何を管理するフィールドなのか分かりにくい名称のまま利用するのではなく、帳票上の項目と意味が対応するフィールド名を設定することが重要です。

      また、帳票内に同じ種類の情報が複数ある場合には、それぞれの役割が分かるようにフィールド名を分けます。

      たとえば、会社名が複数記載されている帳票であれば、単に[会社名]とするのではなく、[発注元][納品先][請求先]など、その情報が何を表しているのか分かる名称にしておくと、AIが判断する際の手掛かりになります。

      注意点④:処理する帳票のページ数・利用量を確認しておく

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneを導入する際には、どの程度の帳票をAI-OCRで処理するのかも確認しておきましょう。

      OCR処理したページ数は設定用レコードへ自動でカウントされるほか、処理対象とするページを指定することも可能です。

      処理ページ数は価格にも関係するため、現在扱っている帳票の件数やページ数を整理したうえで、必要な利用量を確認しておくことが重要です。

      料金

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneの料金は、初期費用100,000円年間利用料120,000円です。(※いずれも税別)

      すでにその他のDataSyncer for kintoneシリーズを導入している場合は、初期費用100,000円が無料となります。

      年間利用料にはAI利用料が含まれており、年間5,000ページが付与されます。また、未使用分は翌年へ繰り越すことができ、繰越上限は10,000ページです。

      利用量が不足する場合には、50,000円/2,000ページ(25円/1ページ)で処理ページを追加できます。

      前述のように、AI-OCRで処理したページ数はkintoneの設定用レコードで確認できるため、実際の利用状況を把握しながら運用することも可能です。

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneには、全機能を試せる無料トライアルも用意されています。実際の注文書や請求書などを使って読み取り結果を確認してから、本導入を検討するとよいでしょう。

      >> DataSyncer® AI-OCR to kintoneの15日間無料トライアルはこちら

      kintone×AI-OCRの活用ならルーブピークへ

      DataSyncer® AI-OCR to kintoneを活用することで、非定型の帳票をAIが読み取り、kintoneのフィールドへ自動入力する仕組みを構築できます。また、「DataSyncer® メール to kintone」や「DataSyncer® PDF to kintone」と組み合わせることで、メールや複合機から帳票を取り込み、AI-OCRを実行するところまで自動化することが可能です。

      一方で、実際に導入する際には、AI-OCRだけでなく、「どのデータをkintoneへ取り込むのか」「どのようなアプリ構成で管理するのか」「既存の業務やシステムとどのように連携するのか」まで含めて設計することが重要です。

      Lubepeak株式会社は、DataSyncerシリーズの販売・SIパートナーとして、DataSyncer®を活用したkintoneに関するデータ連携から、アプリの設計・構築、運用まで支援しています。

      「紙やPDFの帳票をkintoneへ自動で取り込みたい」「メールや複合機からの入力を自動化したい」「他システムとkintoneのデータ連携を見直したい」など、kintoneにおけるデータ連携でお悩みの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

      Lubepeak株式会社 代表

      平井 将吾

      平井将吾のイメージ画像

      ~ 経歴 ~

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        2021年
        富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社

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        2022年~2025年
        官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援

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        2025年10月~
        Lubepeak株式会社を設立。
        中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援

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        2026年1月
        Lubepeak株式会社が「サイボウズコンサルティングパートナー」に認定

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        2026年6月
        Lubepeak株式会社が「サイボウズプロダクトパートナー」に認定

      執筆者保有資格:kintone認定アソシエイト(2021年9月)執筆者保有資格:kintone認定アプリデザインスペシャリスト(2021年9月)認定:サイボウズオフィシャルコンサルティングパートナー認定:サイボウズオフィシャルパートナー
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      平井将吾の写真(Lubepeak株式会社 代表取締役)

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      サイボウズオフィシャルパートナー

      サイボウズ社が認定するパートナー企業

      当社は、サイボウズオフィシャルパートナーの中でも、サイボウズ社製品の提案・導入・運用支援を行う「コンサルティングパートナー」及びプラグインなどの連携サービスを提供する「プロダクトパートナー」に認定されています。

      主に、kintoneを活用した業務改善支援を行い、お客様の課題整理からシステム構築、運用定着まで伴走しています。

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