投稿日:
更新日:
kintoneと基幹システムを連携する方法5選|活用例・注意点も解説

kintoneで受注した内容を、販売管理システムへ二重入力している
基幹システムから出力した売上データを、加工してkintoneへ取り込んでいる
基幹システムとkintoneを連携したいが、CSV・API・連携サービスのどれを使えばよいかわからない
―――kintoneと基幹システムを併用する中で、このような課題を感じていませんか?
kintone(キントーン)は、案件管理や問い合わせ管理など、現場の業務に合わせてアプリを作成しやすいクラウドサービスです。
販売管理・在庫管理・生産管理・会計などについては、既存の基幹システムを利用している企業も多くあります。両方のシステムを利用していると、kintoneで登録した受注情報を販売管理システムへ再入力したり、基幹システムから出力した売上・在庫データを加工してkintoneへ取り込んだりする作業が発生します。
こうした作業は、kintoneと基幹システムを連携することで減らせる場合があります。
ただし、連携方法は一つではありません。連携方法には、CSVファイルによる取込・出力、kintone REST API、連携サービス・プラグイン、ETL/EAIツール、RPAなどがあり、基幹システムの仕様や連携頻度によって適した方法は異なります。
本記事では、kintoneと基幹システムを連携する5つの方法について、それぞれの仕組み・メリット・デメリット・向いているケースを解説します。
- kintoneと基幹システムの連携とは?
- 「基幹システム」と「kintone」の役割の違い
- 基幹システムと連携しない場合に発生する問題
- 連携方法を検討する前に整理しておきたいこと
- kintoneと基幹システムを連携する方法5選
- 方法①:CSVファイルによる連携
- 方法②:kintone REST APIによる連携
- 方法③:連携サービス・プラグインによる連携
- 方法④:ETL/EAIツールによる連携
- 方法⑤:RPAによる連携
- 【比較表】kintoneと基幹システムを連携する5つの方法
- kintoneと基幹システムを連携する活用例4選
- 活用例①:kintoneで受けた注文を販売管理システムへ登録する
- 活用例②:基幹システムの売上データをkintoneへ取り込み、営業部門で共有する
- 活用例③:基幹システムの商品・取引先マスタをkintoneで利用する
- 活用例④:kintoneの請求データを会計システムへ連携する
- まとめ
- kintoneと基幹システムの連携ならルーブピークへ
kintoneと基幹システムの連携とは?
kintoneと基幹システムの連携とは、それぞれのシステムで管理しているデータを、必要に応じてシステム間で受け渡し、業務で利用できるようにする仕組みです。
たとえば、kintoneで登録した受注情報を販売管理システムへ送信したり、基幹システムで管理している売上・在庫情報をkintoneへ取り込んだりすることができます。
「基幹システム」と「kintone」の役割の違い
基幹システムとは、企業の中心となる業務を管理するためのシステムです。
代表的なものとして、販売管理システム、在庫管理システム、生産管理システム、会計システムなどがあります。また、販売・会計・人事などの業務を統合して管理する「ERP(Enterprise Resource Planning)」も、基幹システムの一種です。
売上や仕入、在庫、請求などの業務データを管理し、決められた業務フローに沿って処理する役割を担っています。
一方、kintoneは、現場の業務に合わせてアプリを作成・変更できる点が特徴です。たとえば、営業部門の案件管理、週報、社内申請など、企業ごとに管理項目や業務フローが異なる業務にも対応できます。
そのため、すでに基幹システムを利用している企業でも、営業活動や社内申請など、基幹システムでは対応していない「周辺業務」にkintoneを導入するケースがあります。
具体的には、以下のような役割分担が考えられます。
このように、基幹システムとkintoneは、それぞれの業務に応じて役割を分けて利用できます。
複数のシステムで業務を管理する場合、同じデータの二重入力や更新漏れが発生することがあります。こうした課題を解消するために、システム間のデータ連携が必要になります。
基幹システムと連携しない場合に発生する問題
kintoneと基幹システムをそれぞれ独立して運用している場合、同じ情報を複数のシステムへ入力したり、手作業でデータを照合したりする必要があります。
よくあるケースとしては、kintoneで見積の作成・承認を行い、基幹システム(販売管理システム)で受注処理を行う運用などが挙げられます。この場合、kintoneで承認された見積情報を、事務担当者が販売管理システムへ再入力する必要があります。
このような運用では、主に以下の問題が発生します。
二重入力:同じ顧客情報や受注情報を複数のシステムへ入力する必要がある
転記ミス:金額や商品コードなどを手作業で転記する際に入力ミスが発生する
情報の更新遅れ:基幹システム側で更新された売上・在庫情報がkintoneに反映されず、必要なときに最新情報を確認できない
管理業務の属人化:CSVの加工やデータの突き合わせを特定の担当者が行っている
こうした問題は、システム間のデータ連携によって改善できる場合があります。
ただし、すべての情報を両方のシステムで管理する必要はありません。売上情報は基幹システムを正として管理し、営業担当者が確認するために必要な情報だけをkintoneへ連携する、といった構成も可能です。
連携を検討する際は、どちらのシステムを正としてデータを管理するのか、どの情報をどちらへ連携するのかを事前に決めておきましょう。
連携方法を検討する前に整理しておきたいこと
kintoneと基幹システムを連携する際は、最初から連携ツールや開発方法を選ぶのではなく、何を実現したいのかを先に整理しましょう。
主に確認したいのは、以下の4点です。
連携するデータ:取引先マスタ、商品マスタ、受注情報、売上情報、請求情報など
連携する方向:基幹システム→kintone、kintone→基幹システム、双方向
連携する頻度:月1回、毎日、レコード登録時など
データを識別するキー:顧客コード、商品コード、受注番号など
「基幹システムの売上データを月末にkintoneへ取り込みたい」という要望であれば、CSVファイルによる連携でも十分な場合があります。一方、「kintoneで受注情報を登録したら、すぐに販売管理システムへ登録したい」という要望であれば、API連携などを検討することになります。
このように、連携するデータの内容や連携頻度によって、適した実現方法は異なります。
kintoneと基幹システムを連携する方法5選
kintoneと基幹システムを連携する代表的な方法には、以下の5つがあります。それぞれ連携の仕組みや必要な費用、開発・運用の負担が異なります。
CSVファイルによる連携(kintone基本機能)
kintone REST APIによる連携
連携サービス・プラグインによる連携
ETL/EAIツールによる連携
RPAによる連携(画面操作の自動化)
ここからは、各方法の特徴と、どのような業務に向いているのかを解説します。
方法①:CSVファイルによる連携
CSV連携の仕組み

最も手軽なのが、kintoneの基本機能を使ってCSVファイルを取り込む方法です。
CSVとは、データをカンマで区切って保存するファイル形式で、Excelや多くの業務システムで利用されています。kintoneには、CSVファイルからレコードを登録・更新する「ファイルから読み込む」機能が用意されています。
基幹システムから売上データをCSV形式で出力できる場合、次の流れでkintoneへ取り込めます。
基幹システムから売上データをCSV形式で出力する
必要に応じてCSVの列やデータ形式を整える
kintoneの売上管理アプリから「ファイルから読み込む」を実行する
CSVの各列とkintoneのフィールドを対応付けて、レコードを登録・更新する
なお、kintoneからCSVファイルを書き出し、基幹システム側へ取り込むことも可能です。ただし、基幹システム側にCSVの取込機能があることが前提となります。
更新キーを利用したレコードの更新

CSV連携では、既存レコードを更新することもできます。
基幹システムに登録されている取引先マスタをkintoneへ取り込む場合、毎回すべての取引先を新規登録してしまうと、同じ取引先のレコードが重複してしまいます。
そこで利用するのが、「更新キー」です。
更新キーとは、CSVファイルのデータとkintoneの既存レコードが同じものかを判定するための項目です。「取引先コード」を更新キーに設定した場合、同じ取引先コードのレコードがすでに存在すれば更新し、存在しなければ新規登録します。
なお、更新キーとして使用するフィールドには、値の重複を禁止する設定など、kintone側の条件を満たす必要があります。
CSV連携のメリット・デメリット
CSV連携のメリットは、kintoneの基本機能で利用できるため、連携用のプラグインや個別開発が不要である点です。取り込む前にExcelなどで内容を確認・修正できるため、まずは小規模なデータ連携から始めたい場合にも向いています。
一方、基本機能によるCSV連携では、ファイルの出力・取込を担当者が手作業で行う必要があります。連携頻度が増えると作業負担が大きくなるほか、CSVファイルの形式がシステム間で異なる場合には、毎回データを加工する手間も発生します。
なお、kintoneへのファイル読み込みには上限があり、Excel形式は1ファイル1MB・1,000行、CSV形式は100MB・10万行までです。上限を超える場合には、ファイルを分割するなどの対応が必要です。
CSV連携が向いているケース
CSVによる連携は、月次や週次など、連携頻度が比較的少なく、手作業での運用でも問題ない業務に向いています。月末に確定した売上データを基幹システムから出力し、kintoneへ取り込んで営業部門の集計に使用する、といったケースです。
また、将来的に自動連携を検討している場合でも、まずはCSVを利用して連携項目やデータ形式を確認し、その後に連携サービスやAPIによる自動化を進める方法もあります。
方法②:kintone REST APIによる連携
API連携の仕組み

kintoneと基幹システムを自動で連携したい場合には、「kintone REST API」を利用する方法があります。
API(Application Programming Interface)とは、システム同士がデータをやり取りするための仕組みです。kintoneには「kintone REST API」が用意されており、プログラムからkintoneのレコードを取得・登録・更新・削除できます。これを利用すると、基幹システムからkintoneへデータを取り込んだり、kintoneのデータを基幹システムへ渡したりする処理を自動化できます。
kintoneの受注管理アプリに登録した情報を販売管理システムへ定期的に自動連携する場合、処理の流れは以下のようになります。
営業担当者がkintoneの受注管理アプリへ受注情報を登録する
連携プログラムが定期的にkintone REST APIを実行し、未連携の受注情報を取得する
取得したデータを販売管理システムの形式に合わせて変換する
販売管理システムのAPIを利用して受注情報を登録する
必要に応じて処理結果をkintoneへ反映する
なお、API連携を行う場合は、基幹システム側にもAPIが用意されているか、別の方法でデータを受け渡せる必要があります。
基幹システムにAPIがない場合はどうすべきか
基幹システム側にAPIが用意されていない場合でも、別の方法でkintoneと連携できる場合があります。
たとえば、CSVファイルの出力・取り込み機能があれば、ファイルを介したデータ連携が可能です。また、基幹システムのデータベースに接続できる場合は、EAIツールなどを利用してデータを取得・加工し、kintoneへ登録する方法もあります。
APIやCSVによる連携が難しい場合には、RPAを利用して基幹システムの画面操作を自動化する方法も選択肢となります。
ただし、利用できる連携方法は基幹システムの仕様によって異なります。データベースへの接続については、提供元が認めている方法かどうかも含めて確認しましょう。
API連携のメリット・デメリット
API連携のメリットは、連携するデータや実行タイミング、更新条件などを業務に合わせて設計できる点です。受注が確定した際にkintoneのデータを販売管理システムへ送信したり、毎日決まった時刻に基幹システムから売上データを取得したりする処理を構築できます。
一方、API連携を個別開発する場合には、プログラミングの知識が必要です。また、開発後も基幹システムやkintone側の仕様変更、認証情報の更新、エラーへの対応など、継続的な保守が発生します。
kintone REST APIには、1回のリクエストで処理できるレコード数や、1日あたりのAPIリクエスト数に制限があります。主な制限は以下のとおりです。
※APIの種類や実行方法によって、ほかにも制限があります。
1回あたりの処理件数の上限については、APIを複数回実行することで対応できます。1,000件のレコードを登録する場合、100件ずつ10回に分けて登録する、といった方法です。
ただし、APIを繰り返し実行するとリクエスト数も増えるため、大量のデータを連携する場合は、1日あたりのAPIリクエスト数や処理時間を考慮した設計が必要です。
API連携が向いているケース
API連携は、基幹システムとkintoneの間で、独自の処理や細かな連携条件を設定したい場合に向いています。受注金額や承認状況によって連携対象を判定したり、基幹システムから取得したデータを加工して複数のkintoneアプリへ振り分けたりするなど、業務に合わせた処理を構築できます。
既存の連携サービスでは対応できない条件分岐やデータ加工が必要な場合には、個別のAPI連携が選択肢となります。
ただし、個別開発には開発・保守の費用が発生するため、既存の連携サービスで同じ要件を実現できないか確認したうえで検討するとよいでしょう。
方法③:連携サービス・プラグインによる連携
連携サービス・プラグインの仕組み
kintoneには、外部システムとのデータ連携を自動化するためのサービスやプラグインが用意されています。
これらを利用することで、API連携のプログラムを個別開発せずに、データの取り込み・更新などを自動化できる場合があります。連携するデータや実行タイミングなどは、各サービスの設定画面から指定できます。
基幹システムからCSVファイルを出力できる場合には、そのファイルを自動的にkintoneへ取り込む方法があります。また、対応する外部システムと直接データをやり取りできるサービスもあります。
ここでは、代表的なサービスとして「DataSyncer CSV to kintone」と「krewData」をご紹介します。
連携サービス:DataSyncer® CSV to kintone(データシンカー)
DataSyncer CSV to kintoneは、クラフテクス株式会社が提供する、CSVファイルからkintoneへのデータ登録を自動化するサービスです。

基幹システムなどから出力されたCSVファイルを、Windows上の指定フォルダに配置することで、kintoneへのデータ登録を自動化できます。
DataSyncerは指定フォルダを監視し、新しいCSVファイルを検知すると、設定されたkintoneアプリへデータを取り込みます。また、CSVファイルの列とkintoneのフィールドを対応付ける「フィールドマッピング」や、文字列の置換、半角・全角変換などのデータ加工にも対応しています。
基幹システムの取引先コードや商品コードの形式がkintoneと異なる場合でも、設定したルールに従って変換しながら取り込むことができます。さらに、更新キーとなるフィールドを指定すれば、既存レコードの更新にも対応可能です。
既存のCSV出力機能を利用できる場合は、基幹システムを大きく改修せずに、kintoneへの取込作業を自動化できる点がメリットです。
ただし、基幹システムからのCSV出力方法や保存先、DataSyncerを稼働させるWindows環境などは、導入時に確認・設定する必要があります。
▼参考動画はこちら
プラグイン:krewData(クルーデータ)
krewDataは、メシウス株式会社が提供する、kintoneのデータ加工・集計に対応したプラグインです。

複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計・加工できるほか、外部ファイル入出力機能を利用して、クラウドストレージ上のCSVやExcelファイルを取り扱うこともできます。
たとえば、基幹システムから出力したCSVをクラウドストレージに保存し、krewDataで取り込んで必要な項目を加工したうえで、kintoneアプリへ登録する構成が可能です。
また、krewDataには「奉行連携オプション」も用意されています。2026年9月には、従来の商奉行クラウド・蔵奉行クラウドに加え、勘定奉行クラウド・総務人事奉行クラウド・給与奉行クラウドへの対応拡大が発表されました。
このオプションを利用すると、CSVファイルを介さずに、奉行クラウドとkintoneのデータを双方向に連携できます。たとえば、商奉行クラウドの売上データをkintoneへ取り込んで集計したり、kintoneで登録した受注情報を商奉行クラウドへ送信したりすることが可能です。
ただし、連携できるデータの種類や入出力の対応範囲はサービスによって異なるため、導入前に確認する必要があります。
▼関連資料はこちら
連携サービス・プラグインのメリット・デメリット
連携サービスを利用するメリットは、既存の機能を利用することで、API連携のプログラムを一から開発せずに済む場合がある点です。また、製品によっては管理画面から連携する項目や条件を設定できるため、プログラムを修正することなく連携内容を変更できます。
ただし、製品ごとに対応するファイル形式や連携先、実行タイミング、データの加工方法は異なります。そのため、「連携サービスであれば何でも連携できる」というわけではありません。
CSVファイルの取り込みを自動化するサービスであっても、基幹システムからCSVを出力する処理自体は別途用意する必要があります。また、多くの連携サービスでは利用料金が発生します。
連携サービス・プラグインが向いているケース
連携サービスは、基幹システムからCSVを出力できる場合や、利用中の基幹システムに対応した連携サービスが提供されている場合に向いています。
社内にプログラミングを担当できる人がいない場合や、個別開発の範囲を抑えたい場合にも検討しやすい方法です。
「CSV連携はできているが、毎回の取込作業をなくしたい」「奉行クラウドとkintoneのデータを自動で連携したい」といった場合には、対応する連携サービス・プラグインの活用を検討するとよいでしょう。
方法④:ETL/EAIツールによる連携
ETL/EAIツールとは?

基幹システムとkintoneの連携に加えて、会計システムやほかの業務システムもまとめて連携したい場合には、「ETL/EAIツール」を利用する方法があります。
ETLとは、以下の3つの処理を組み合わせてデータを連携する仕組みです。
Extract(抽出):システムからデータを取り出す
Transform(変換):データの形式や内容を加工する
Load(書き込み):別のシステムへデータを登録する
EAI(Enterprise Application Integration)は、企業内の複数のシステムやアプリケーションを連携させるための仕組みです。ETLとEAIは主な用途や処理の考え方に違いがありますが、どちらもシステム間のデータ連携に利用されます。
たとえば、販売管理システム・在庫管理システム・会計システム・kintoneを利用している企業では、それぞれのシステムから必要なデータを取得し、形式を変換したうえで別のシステムへ登録する処理を構築できます。
ETL/EAIツールは、複数のシステムを横断するデータ連携や、データの加工・変換をまとめて管理したい場合に向いています。連携サービス・プラグインが特定の連携業務に向いているのに対し、ETL/EAIツールは複数のシステムを横断するデータ連携に向いています。
ここでは、代表的な製品として「ASTERIA Warp」と「CData Sync」をご紹介します。
ASTERIA Warp(アステリア ワープ)
ASTERIA Warpは、アステリア株式会社が提供するデータ連携ツールです。

kintoneとの連携用に「kintoneアダプター」が用意されており、kintoneのレコード取得・登録・更新・削除などを実行できます。また、添付ファイルのアップロード・ダウンロードや、プロセス管理のステータス更新などにも対応しています。
ASTERIA Warpでは、専用の画面上でデータの取得・加工・登録などの処理を組み合わせられるため、連携プログラムを一から開発せずにシステム間のデータ連携を構築できます。
たとえば、基幹システムから売上データを取得し、日付や取引先コードなどを必要な形式に変換したうえで、kintoneの売上管理アプリへ登録する処理が考えられます。また、販売管理システム以外にも在庫管理システムや会計システムと接続し、複数の連携処理をまとめて管理することも可能です。
ただし、接続するシステムによって必要なアダプターや設定が異なるため、導入前に確認する必要があります。
▼参考動画はこちら
CData Sync
CData Syncは、CData Softwareが提供するデータ連携ツールです。

kintoneや基幹システムなどから取得したデータを、データベースやデータウェアハウスへ連携する用途に利用できます。
たとえば、kintoneの案件情報と基幹システムの売上情報を分析用データベースへ集約し、BIツールで売上実績や案件の進捗を分析する構成が考えられます。また、CData Syncは基幹システムやデータベースからkintoneへのデータ登録・更新にも対応しています。
2025年4月にリリースされた「CData Sync V25.1」では、kintoneへのデータ書き戻し機能が追加されました。これにより、基幹システムのデータベースに保存された顧客情報や商品マスターをkintoneアプリへ登録・更新する連携も構築できます。
データの差分同期やスケジュール実行にも対応しているため、定期的にデータを更新したい場合にも利用できます。
ただし、連携元・連携先のシステムによって利用できる機能や設定方法は異なるため、事前に対応状況を確認する必要があります。
ETL/EAIツールのメリット・デメリット
ETL/EAIツールのメリットは、複数のシステム間で発生するデータ連携をまとめて管理できる点です。
基幹システムから取得したデータをkintoneのフィールド構成に合わせて加工・登録し、その後、別のシステムへ出力するような複数段階の処理にも対応できます。また、システムごとに異なるデータ形式や項目を変換できるため、複数の基幹・業務システムを利用している環境でも、連携処理を一元的に管理しやすくなります。
一方で、連携の設計には、各システムのデータ構造や処理内容を理解する必要があります。また、製品の利用料金に加えて、連携環境の構築や運用保守に費用がかかる場合もあります。
ETL/EAIツールが向いているケース
ETL/EAIツールは、基幹システムとkintoneの1対1の連携に加えて、複数の業務システムをまとめて連携したい場合に向いています。
販売管理システム・在庫管理システム・会計システムなど、複数のシステムからデータを取得・加工し、kintoneへ集約するケースです。また、システム間で複雑なデータ変換が必要な場合や、複数の連携処理をまとめて管理したい場合にも選択肢となります。
ただし、連携するシステムが少なく、CSVの自動取込だけで要件を満たせる場合には、専用の連携サービスを利用した方が構成をシンプルにできるケースもあります。
方法⑤:RPAによる連携
RPA連携の仕組み

基幹システムにAPIやCSVの取込機能が用意されていない場合には、RPAを利用する方法もあります。
RPA(Robotic Process Automation)とは、人がパソコン上で行っている操作を、ソフトウェアによって自動化する仕組みです。
たとえば、kintoneに登録された受注情報を取得し、基幹システムの入力画面へ転記する作業を自動化できます。
kintoneの受注管理アプリから登録対象のデータを取得する
RPAが基幹システムの入力画面を開く
受注番号・取引先・金額などを入力する
基幹システムへデータを登録する
登録結果やエラーの有無を記録する
kintone側のデータ取得には、CSV出力やREST APIなどを利用し、基幹システムへの登録部分だけをRPAで自動化する構成も考えられます。RPAを利用すれば、基幹システム側にデータ取込用のAPIがなくても、既存の入力画面を利用して登録作業を自動化できる場合があります。
代表的なRPA製品には「WinActor」や「UiPath」などがあり、いずれもパソコン上の定型的な操作を自動化する用途で利用されています。
RPA連携が向いているケース
システム間のデータ連携では、CSVやAPIなどを利用できる場合、それらを優先して検討するとよいでしょう。
RPAによる画面操作は、基幹システムの画面構成や操作手順の変更によって、処理が正常に動かなくなる可能性があるためです。
RPAは、次のような条件が重なる場合に、既存の入力画面を使ったデータ登録の自動化手段として検討できます。
基幹システムにAPIが用意されていない
CSVなどのファイルを取り込む機能がない
基幹システムの改修が難しい
既存の入力画面を使う以外にデータを登録する方法がない
RPA連携のメリット・デメリット
RPAのメリットは、基幹システム側の改修を行わずに、既存の画面操作を自動化できる場合がある点です。
ただし、システムのアップデートや画面構成の変更によって、RPAの処理が正常に動かなくなる可能性があります。特に、画面上の座標を指定して操作する場合、ボタンの配置が変わったり、突発的なお知らせやポップアップが表示されたりすると、クリックする位置がずれてエラーが発生することがあります。
加えて、大量のデータを1件ずつ入力する場合は、APIやCSVによる連携と比べて処理に時間がかかることもあります。
RPAを導入する際には、画面変更に伴う設定の修正や、エラー発生時の通知、処理状況の記録・再実行方法など、継続的な運用・保守も考慮する必要があります。
【比較表】kintoneと基幹システムを連携する5つの方法
ここまで、kintoneと基幹システムを連携する5つの方法をご紹介しました。それぞれの特徴を整理すると、以下のようになります。
※自動化の範囲や費用、必要な設定は製品・システム構成によって異なります。
連携方法を選ぶ際は、自動化によって削減できる作業量と、導入・運用にかかる負担を比較することが大切です。
たとえば、月に1回だけ売上データを取り込む業務では、CSVファイルを手動で取り込む方法でも十分な場合があります。API連携を個別開発すれば取込作業を自動化できますが、開発・保守の費用も発生します。
毎日大量の受注情報を手作業で取り込んでいる場合には、連携サービスやAPIを利用することで、継続的な作業負担を減らせる可能性があります。自社に合った連携方法を選ぶためには、必要な機能に加えて、現在の業務量や連携頻度、導入後の運用方法まで確認しましょう。
kintoneと基幹システムを連携する活用例4選
ここからは、kintoneと基幹システムを連携する具体的な活用例をご紹介します。
なお、以下は実際の業務を想定した活用例であり、特定企業の導入事例ではありません。
活用例①:kintoneで受けた注文を販売管理システムへ登録する

<課題>
営業担当者がkintoneで案件・受注情報を管理しているものの、実際の受注処理は販売管理システムで行っているケースです。
この場合、営業担当者がkintoneで受注を確定した後、事務担当者が販売管理システムへ同じ内容を再入力する必要があります。受注件数が増えるほど転記作業が多くなり、入力ミスや処理の遅れにつながります。
<解決方法>
kintoneの受注管理アプリと販売管理システムを連携し、受注確定後に必要なデータを送信する仕組みを構築します。
たとえば、kintoneのプロセス管理でステータスが「受注確定」になったレコードを連携対象とし、販売管理システムへ登録する方法が考えられます。販売管理システム側にAPIが用意されていれば、受注確定をきっかけとした自動登録や、定期的な連携処理を構築できます。
APIがない場合でも、CSVの取込機能があれば、確定済みの受注情報をCSVファイルで受け渡す方法があります。
なお、連携処理を再実行した場合に同じ受注が重複登録されないよう、受注番号などを利用して登録済みかどうかを確認する仕組みも必要です。
活用例②:基幹システムの売上データをkintoneへ取り込み、営業部門で共有する

<課題>
基幹システムで売上や受注情報を管理していても、営業担当者が必要な情報を確認しにくいケースがあります。
特に、基幹システムを利用できる社員が限られていたり、外出先からアクセスできなかったりする場合、営業担当者が売上実績や予算の達成状況を把握するのに手間がかかります。
<解決方法>
基幹システムから売上データをCSVファイルで出力し、DataSyncerなどの連携サービスを利用して、kintoneの売上管理アプリへ定期的に取り込む仕組みを構築します。
kintone側では、担当者別や取引先別の売上を一覧で確認できるほか、予算データと組み合わせることで、達成状況を確認できるようになります。
売上金額などの正式なデータは基幹システムで管理し、kintoneにはその情報を取り込んで、営業担当者が参照・集計できるようにします。
営業担当者は外出先からでも売上実績や予算の達成状況を確認できるため、帰社して基幹システムを操作したり、担当部門へ数字を問い合わせたりする手間を減らせます。
活用例③:基幹システムの商品・取引先マスタをkintoneで利用する

<課題>
基幹システムには取引先マスタや商品マスタが登録されているものの、営業部門では別途kintoneに同じ情報を登録しているケースです。
このような運用では、取引先の住所変更や商品の単価変更が発生した際、それぞれのシステムで修正する必要があります。更新漏れによって、基幹システムとkintoneで異なる情報が残ってしまうこともあります。
<解決方法>
基幹システムで管理している取引先マスタや商品マスタを、kintoneへ定期的に取り込む仕組みを構築します。
たとえば、基幹システムから取引先マスタをCSVファイルで出力し、kintoneの「取引先マスタアプリ」へ登録・更新します。
そのうえで、案件管理アプリや見積管理アプリでは、ルックアップを利用して取引先コードをもとに会社名や住所などを取得する構成にします。営業担当者は、基幹システムで更新された取引先情報をkintoneから参照できるようになり、同じ情報を二重に登録・修正する手間を減らせます。
活用例④:kintoneの請求データを会計システムへ連携する

<課題>
kintoneで案件管理・受注管理・請求管理を行っているものの、会計システム側で入金管理や消込処理を行っているケースです。
このような環境では、kintoneで作成した請求データを会計システムへ登録したり、会計システムで確認した入金結果をkintoneへ転記したりする作業が発生します。
<解決方法>
kintoneで作成した請求データを会計システムへ連携し、会計システム側で処理した入金情報をkintoneへ反映する仕組みを構築します。
たとえば、次のような流れです。
kintoneで請求対象となる案件・売上データを集計する
請求データを作成し、会計システムへ連携する
会計システム側で入金の確認・消込処理を行う
入金結果をkintoneへ連携する
営業担当者がkintoneで入金状況を確認する
このような双方向のデータ連携では、APIやETL/EAIツールのほか、CSVファイルや連携サービスを利用する方法も考えられます。今回の構成では、請求データはkintoneで作成し、入金状況は会計システムで管理するという役割分担です。
請求番号などの共通キーを利用すれば、kintoneの請求データと会計システムの入金結果を対応付けやすくなります。ただし、一部入金や複数請求に対する合算入金がある場合には、入金金額や消込状況をどのように反映するかも検討する必要があります。
▼関連コラム
kintoneで請求書を作成する方法|基本機能の限界とおすすめプラグインを解説
まとめ
kintoneと基幹システムを連携する方法には、CSVファイル、API、連携サービス・プラグイン、ETL/EAIツール、RPAなどがあります。
月に1回の売上データの取り込みであればCSV連携、受注情報を自動登録したい場合にはAPIや連携サービスなど、基幹システムの仕様や業務内容によって適した方法は異なります。連携方法を決める際は、「どのデータを、どちらのシステムで管理し、どのタイミングで連携するのか」を整理しておきましょう。
最初からすべてのデータを連携する必要はありません。まずは売上データや取引先マスタなど、対象を絞って連携し、運用を確認しながら範囲を広げていく方法もあります。
自社の業務や既存システムの仕様に合わせて、無理のない連携方法を検討しましょう。
kintoneと基幹システムの連携ならルーブピークへ
Lubepeak株式会社では、kintoneの導入支援から、プラグイン・外部サービスを活用したシステム連携、アプリの設計・開発まで対応しています。
「現在の基幹システムとkintoneを連携できるか知りたい」「CSVの取込作業を自動化したいなど、既存システムの仕様や業務に合わせて、連携方法をご提案します。
kintoneと基幹システムの連携をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援2026年1月
Lubepeak株式会社が「サイボウズコンサルティングパートナー」に認定2026年6月
Lubepeak株式会社が「サイボウズプロダクトパートナー」に認定2026年10月
kintone連携チャットツール「ChatCrew」をリリース

サイト運営者
kintone開発サービス
当社では、kintoneの開発を「定額プラン」「請負プラン」の2つのプランで行う開発サービスを提供しています。
サービスの詳細はこちら
顧客の業務改善に向き合える場所
ルーブピークは、「kintone」で企業の課題を共に解決するメンバーを募集しています。
採用サイトはこちら


































