投稿日:2026年3月7日
更新日:2026年3月12日
gusuku Deploit(グスク デプロイット)でkintoneの情報を定期バックアップする方法を実践解説

バックアップは取っているものの、復元手順までは整理できていない…
アプリの修正内容を別環境へ反映するたびに、手作業が発生している…
運用をもう少し仕組み化したいが、まずは小さく始めたい…
―――kintoneを運用する中で、こうした課題を感じたことはありませんか?
過去のコラムでは、kintone(キントーン)のバックアップ方法として、基本機能によるCSV出力や、コマンドラインツール「cli-kintone(クリキントーン)」などをご紹介してきました。


しかし、いずれも有効な手段ですが、実際の運用ではいくつかの課題も見えてきます。
CSV出力は手軽に利用できる一方で、「定期実行」や「復元手順」の方法は別途考える必要があります。また、「cli-kintone」は柔軟に自動化できる反面、コマンドの管理や実行環境の整備など、一定の技術知識や運用設計が求められます。
こうした点を踏まえると、単にバックアップを取得するだけでなく、「運用をどのように継続していくか」という継続性も重要となります。場合によっては、バックアップや構成管理に特化したサービスを選択肢に含めることも、一つの考え方です。
そこで選択肢となるサービスがアールスリーインスティテュートが提供する「gusuku Deploit(グスク デプロイット)」です。

gusuku Deploitは、「定期バックアップ」や「アプリ配布(環境間のアプリ移行)」を実現し、kintoneによるアプリ開発や運用を効率化するサービスです。
そこで、本記事では、gusuku Deploitを使った「定期バックアップ」の設定方法について、実践的に解説します。
gusuku Deploit(グスク デプロイット)とは
gusuku Deploitの概要
gusuku Deploitは、kintoneアプリのバックアップや配布を自動化できるクラウドサービスです。

コマンド操作やサーバー構築を行わず、ブラウザ上の操作だけで運用を仕組み化できる点が特長です。アールスリーインスティテュートが提供する「gusukuシリーズ」の一つとして提供されています。
バックアップの自動化や環境間のアプリ移行をシンプルな操作で実現できるようにする、kintoneの運用負荷軽減を目的としたサービスです。
gusuku Deploitの特長
gusuku Deploitの特長は、大きく分けて次の3つです。
バックアップ定期実行:
対象アプリを設定することで、定期的にバックアップを取得できます。手動作業に依存しない運用設計が可能です。
バックアップデータの復元:
取得済みのバックアップデータから復元を行うことができます。万が一のトラブル発生時にも、対応手順を明確にしやすい点が特長です。
アプリ設定の取得および複数環境への配布:
検証環境で修正したアプリ設定を、別環境へ反映することができます。環境間の差分管理や展開作業の効率化に活用できます。

バックアップ編
まずは、gusuku Deploitを使った「バックアップ」の流れを整理します。
定期バックアップの設定
はじめてDeploitを利用する場合、チュートリアルが開始されます。チュートリアルの1から3に従い、「プロジェクト」「環境」およびバックアップ対象の「アプリ」を設定します。
アプリが追加されると以下の画面に移るので、アプリ名をクリックします。この例では、プロジェクト名を「基幹システム」、環境を「本番」としています。

アプリの操作画面で右上の矢印アイコン(バックアップ/リストア)をクリックして、バックアップ/リストア管理画面に進みます。

定期バックアップを設定するには、定期バックアップの「オン」をクリックします。手動で即時開始したい場合は、画面左の「バックアップ実行」をクリックします。

定期バックアップが「オン」になり、スケジュールが設定されます(スケジュールはgusuku Deploit側で自動設定されます)。これで定期バックアップの設定は完了です。

リストア(復元)の流れ
バックアップデータからリストア(復元)したい場合は、以下の手順で行います。
バックアップ/リストア管理画面で、復元したいバックアップ日時の左端にあるアイコン(リストア)をクリックします。

リストア先を選択し、リストア時の状況などをメモします。メモは後で見たとき、何のためのリストアだったのか誰が見てもわかるように記載しておきましょう。
また、初期表示ではリストア先のレコードを全て削除する設定になっているため、今あるレコードを残したままリストアしたい場合は、「既存レコードを消さずに追記でリストア」にチェックを入れる必要があります。

リストアが完了すると、ジョブ一覧に「リストア完了」の履歴が表示されます。レコード数が多い場合は時間が掛かることがありますので、しばらくしてから画面を再表示して状態を確認します。

リストアおよびバックアップは途中でキャンセルすることもできますが、途中まで実行された状態になるため注意が必要です。
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バックアップに関する注意点
バックアップを取得する際には、あらかじめ押さえておきたいポイントがあります。
注意点①:バックアップ対象の範囲
まず確認したいのが、「バックアップ対象の範囲」です。gusuku Deploitに限らず、レコードのコメントやプロセス管理のステータスなど、一部の情報はバックアップ対象外となるため注意が必要です。
注意点②:バックアップデータの中身は直接確認できない
次に、バックアップデータの中身は画面上で直接確認できません。事前に内容を確認したい場合は、本番環境とは別の環境にアプリを配布し、そこへバックアップをリストアして検証する方法が現実的です。
注意点③:保存容量の増加
添付ファイルが多いアプリでは、「保存容量の増加」にも気を配る必要があります。特に長期運用を前提とする場合は、容量の上限や運用ルールも含めて設計しておくと安心です。
バックアップは、設定して終わりではありません。
取得が正常に行われているか、保存容量が逼迫していないかを定期的に確認することが、安定した運用につながります。
アプリ配布編
ここまでバックアップ機能を中心に見てきましたが、gusuku Deploitはもともとアプリ設定の取得・配布を主目的としたサービスとしてスタートしています。(※バックアップ機能はオプションでした)
そのため、kintoneアプリのフォーム設定やフィールド構成、プロセス管理などの設定情報を取得し、別環境へ反映できる点が大きな特長です。
例えば、検証環境で修正したアプリを本番環境へ展開する場合、手作業で設定を再現していくのは意外と手間がかかります。フィールドの追加・変更、ビューやグラフの設定など、作業箇所は多岐にわたります。
gusuku Deploitを活用すれば、設定情報を取得し、別環境へ配布することで、こうした反映作業を効率化できます。
アプリ配布機能が有効なシーン
アプリ配布機能が特に有効なのは、次のようなシーンです。
検証環境と本番環境を分けて運用している場合
複数のkintone環境を管理している場合
テンプレート化したアプリを別環境へ展開したい場合
また、アプリの改修頻度が高い場合も効果を発揮します。修正のたびに手動で差分を確認・反映するのではなく、設定情報をもとに展開することで、作業の属人化を防ぐことができます。
本記事ではバックアップ機能を中心に紹介していますが、運用を仕組み化するという観点では、アプリ配布機能もあわせて検討する価値があるでしょう。
料金体系について
Deploitには、利用規模に応じた複数のプランが用意されています。
| プラン名 | フリープラン | プラン200 | プラン600 |
|---|---|---|---|
| 費用 | 無料 | ¥200,000/年 | ¥550,000/年 |
| 管理できるアプリ数 | 10アプリ | 200アプリ | 600アプリ |
| ディスク容量 | 1GB | 300GB | 1,000GB |
プランによる提供サービスの違いは、
登録可能アプリ数
保存容量
の2点です。
小規模な検証用途から、本番運用での定期バックアップまで、用途に応じて選択できます。特に注目したいのは、無料プランが用意されている点です。
フリープランの活用について
Deploitでは、10アプリ・保存容量1GBまでであれば、無料で利用可能です。
これは例えば、小規模な業務アプリのバックアップ検証や新規導入前の試験運用・アプリ配布機能の動作確認といった用途には十分な範囲です。
ただし、無料プランの場合レコードのバックアップについては利用開始の申し込みが必要で、試用期間は2週間だけという点に注意してください。あくまで無料プランでのバックアップは試用のために利用する必要があります。
それでも「まずは小さく始めたい」「いきなりコストをかけたくない」という場合では、実際の操作感を確かめながら導入を検討できる点は大きなメリットと言えるでしょう。
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導入時の注意点
APIキーの扱いとAPI制限
Deploitはkintone APIを利用して動作します。そのため、APIトークンの管理は重要です。不要な権限を付与しないこと、用途ごとにトークンを分けることなど、基本的なセキュリティ対策は徹底しましょう。
また、APIには1日あたりの利用回数制限があります。大規模環境ではスケジュール設定に注意が必要です。
保存容量の管理
バックアップは継続的に取得されます。特に添付ファイルを含むアプリでは、容量が想定以上に増えることがあります。定期的に保存状況を確認し、
不要なバックアップの整理
プラン変更の検討
などを行うと安心です。
動作チェックの必要性
バックアップは「取得しているだけ」では意味がありません。
実際にリストアできるか
想定通りのデータが保存されているか
など、定期的に確認することが重要です。
これはDeploitに限らず、バックアップ運用全般に共通するポイントと言えるでしょう。
他にも制限事項や注意点がいくつかありますので、利用される際はDeploitのマニュアルやドキュメントも合わせてお読みください。
まとめ
kintone運用において、バックアップは「万が一」に備えるための重要な仕組みです。
しかし実際には、
復元手順が曖昧
定期実行が属人化
環境間の移行が手作業
といった課題を抱えているケースも少なくありません。Deploitを活用すれば、定期バックアップの自動化やリストアの簡易化など、運用の仕組み化が実現できます。
まずは無料プランで小さく試し、自社の運用に合うかどうかを確認してみてはいかがでしょうか。
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kintone導入はルーブピークへ

kintoneの力は非常に強力ですが、基本機能だけでは解決できないような要件や課題も存在します。そんな時は、業務理解に応じたアプリ設計や最適な連携サービスを選択することが重要です。
Lubepeak株式会社では、kintoneの力を最大限に引き出し、小規模・中小企業の業務に沿ったkintoneシステムを開発しています。
kintone定額開発サービス「KYOSOU」
kintoneの導入や運用管理の見直しをご検討されているという企業様は、お気軽にお問い合わせください。
Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援
<主なサービス>
・ kintoneシステム開発サービス 「KYOSOU」
・ kintoneプラグイン提供サービス 「Plugin to Peak」2026年1月
Lubepeak株式会社が「サイボウズオフィシャルパートナー」に認定


この記事を書いた人


































































