投稿日:2026年2月16日
更新日:2026年3月12日
kintoneで「バックアップ」を取る方法4選|各方法の特徴を徹底比較

別のユーザーにうっかりで必要なレコードを削除されてしまった!
いらないテストアプリだと思って消したら実は稼働中のアプリだった...
―――kintoneを使っている中で、こんなシーンに出会ったことはありませんか?
kintone(キントーン)は、現場主導でどんどん業務改善が進められるのが大きな魅力です。その一方で、気軽に触れるという特徴は、時にうっかり事故にもつながります。
特に、以下のようなケースでは「気づいたらレコードが消えていた」「誰が消したか分からない」という事態も珍しくありません。
管理者が複数いる環境
アプリが乱立している環境
テスト環境と本番環境の区別が曖昧な環境
もちろん、kintoneには「変更履歴機能」や「監査ログ」など、一定の保護機能が備わっています。
しかし、それだけでは「安心だ」とは言い切れない側面もあります。
万が一に備えた「バックアップ設計」は、運用初期の段階で検討しておくべき重要なテーマです。
そこで本記事では、今からでも始められるkintoneにおける「バックアップ」のための主要な方法4選を、メリット・デメリットなどを交えて紹介していきます。
特に、
どんな人に向いているのか
どこまでバックアップできるのか
どんな制約があるのか
を整理しながら実務目線で比較していきます。
ご自身の利用環境に合った手段をぜひ探してみてください。
- kintone基本機能の「ファイルに書き出す」を利用する
- csv出力機能のメリット・デメリット
- どのようなケースに向いているか
- 具体的な操作方法
- バックアップ手法①:kBackup(トヨクモ株式会社)
- kBackupの主な特徴
- kBackupを利用するメリット
- どのようなケースに向いているか
- バックアップ手法②:gusuku Deploit(アールスリーインスティテュート)
- gusuku Deploitの主な特徴
- gusuku Deploitを利用するメリット
- どのようなケースに向いているか
- バックアップ手法③:cli-kintone(クリキントーン)
- cli-kintoneを利用するメリット
- どのようなケースに向いているか
- まとめ
- 小規模組織でのkintone導入はルーブピークへ
kintone基本機能の「ファイルに書き出す」を利用する
まずは、最も手軽な方法から確認していきましょう。
kintoneには、基本機能で「ファイルに書き出す」機能(以下、csv出力機能)があります。アプリ内のデータを、csv形式でファイルとして出力するというものです。最も手軽なバックアップ方法として利用されることの多い方法です。
※「ファイルにデータを書き出す」:https://jp.kintone.help/k/ja/id/040452#export_data_export_20
csv出力機能のメリット・デメリット
何といっても、「追加費用無し」「設定なし」で今すぐにでも使える点が最大のメリットです。また、操作も簡単で、専門知識も不要です。
ただし、次のようなデメリットがあります。
添付ファイルのバックアップができない
レコードの「ステータス(※プロセス管理)」「コメント」をバックアップできない
自動バックアップや定期バックアップができない
どのようなケースに向いているか
上記のようなメリット・デメリットから、次のようなアプリや利用シーンに向いています。
<csv出力機能の利用シーン>
できるだけコスト(金銭的コスト、学習コスト)を掛けたくない
添付ファイルのバックアップが不要
データの更新頻度が高くない
比較的小規模な運用や、重要度がそれほど高くないデータのバックアップに適した方法といえるでしょう。

具体的な操作方法
次に、具体的な操作方法にも触れておきます。
はじめに、アプリのレコード一覧画面のオプション[・・・]から、「ファイルに書き出す」を選択します。

※バックアップ対象とするレコードについて
全レコードのバックアップが目的であれば、レコードの絞り込みは行わず、一覧「(すべて)」を選択して全レコードを表示しておくのがおすすめです。
一方、アプリ内のレコード数が多く、前回からの差分のみをバックアップしたい場合は、「更新日時」を使って前回のバックアップから更新があったレコードのみを絞る方法が効果的です。
書き出し内容を設定する画面が表示では、必要に応じて書き出しをするフィールドの追加・削除を行えます。

バックアップしたいフィールドが揃えられたら、画面左上の「書き出す」ボタンをクリックします。

クリック後、「出力されたファイル」画面が表示され、出力が完了していればファイル名のリンクからファイルのダウンロードが可能となります。これでバックアップは完了です。

※出力されたファイルのダウンロード可能期間は、書き出し開始日時から3日間です。
\ kintoneのプロが対応 /
バックアップ手法①:kBackup(トヨクモ株式会社)
「kBackup(ケイバックアップ)」は、外部にkintoneアプリ内のデータを退避しておくことのできる、バックアップに特化したプラグインです。

kBackupの主な特徴
特徴①:バックアップの「頻度」を選択できる
1日1回の自動バックアップやレコードに変更を加えるたびにリアルタイムでバックアップを作成することも可能です。
添付ファイルのバックアップにも対応しています。
特徴②:「外部ストレージ」へのバックアップが可能
プロフェッショナルコースでは、バックアップ先として「OneDrive」や「Googleドライブ」を指定することが可能です。
OneDriveであれば「Power BI」、Google Driveであれば「Looker Studio」とのデータ連携が容易になるため、様々な集計や分析に活用できます。
特徴③:高度なセキュリティ
いずれのプランでもバックアップデータは暗号化されるため、万が一不正アクセスやデータ流出が発生した場合でも安心です。
IPアドレス制限で社外からのアクセスを防止できるとともに、不正アクセスを検知した場合は2段階認証により本人確認を行うなど、セキュリティ面も十分配慮されています。
※参考動画:
kBackupを利用するメリット
kBackupを利用する最大のメリットは、強力なバックアップ・復元機能にあると言えます。
手動では現実的ではないような、レコードの追加・編集・削除ごとに行う「リアルタイムバックアップ」や、指定時刻での「定期バックアップ」により、取得漏れのリスクを大幅に低減できます。もちろん、添付ファイルのバックアップも可能です。
また、復元方法(リストア方法)も充実しており、指定した時点への復元や1レコード単位での復元が可能です。
なお、kBackupを利用した場合でも、「コメント」や「ステータス」をバックアップすることができないため注意が必要です。
どのようなケースに向いているか
kBackupは強力なバックアッププラグインですが、高度な機能を利用するにはコストが発生し、操作や設定についても一定の理解が必要になります。
とはいえ、特殊な知識までは不要なため、重要度が高いデータを扱うシステムを管理されている、非エンジニアの管理者の方にはお勧めの方法です。
バックアップ手法②:gusuku Deploit(アールスリーインスティテュート)
バックアッププラグインの中でも、より開発寄りのアプローチが存在します。「gusuku Deploit(グスク デプロイット)」は、kintoneアプリのデータバックアップに加え、作成したアプリのバージョン管理や他の環境への配布など、kintoneにおけるアプリ開発・運用管理をより強力するプラグインです。

gusuku Deploitの主な特徴
特徴①:高機能な「バックアップ」
kintoneアプリのレコードだけでなく、基本機能では難しい「添付ファイル」を含めた一括バックアップが可能です。
自動化:
バックアップの定期実行により、人為的なミスや手間なくデータを退避できます。即時のバックアップも可能です。柔軟な復元:
データの復元先を自由に指定できるため、誤操作からの復旧はもちろん、別アプリへのデータコピー(環境複製)にも活用できます。
特徴②:開発を強化する「アプリ配布機能」
アプリの設定変更をバージョン(履歴)として管理できるため、システムの変更内容を可視化し、安全なリリースをサポートします。
ドメインやスペースをまたいだ配布:
特定のバージョンを、ドメインやスペースをまたいで即座に展開できます。これにより、開発環境から本番環境へのデプロイ(移行)がスムーズになります。カスタマイズを含めた配布:
JavaScript/CSSに加え、「gusuku Customine」の設定内容も併せて管理・配布可能な点が最大の強みです。
gusuku Deploitを利用するメリット
gusuku Deploitの強みは、「バックアップ」と「アプリ配布機能」を一体的に管理できる点にあります。
単なるデータのバックアップであれば他の手段でも実現できますが、gusuku Deploitではアプリ自体の設定・差分管理ができる機能を通じて、システムの変更管理そのものを支援します。
たとえば、
複数ドメインで同一アプリを利用している
検証環境から本番環境へ安全に反映したい
アプリ改修の履歴を明確に残したい
といったケースでは、バックアップ機能だけでは不十分です。
gusuku Deploitは、こうした「運用管理の複雑さ」に対応できる点が本質的なメリットといえます。
なお、gusuku Deploitでは、「ステータス」のバックアップは可能ですが、リストアには対応していません。また、「コメント」については、やはりバックアップ対象外のため注意が必要です。
どのようなケースに向いているか
ここまでの内容でわかる通り、gusuku Deploitは、中~大規模なkintone環境を開発・管理されているアプリ開発者の方に向いています。
特に、開発環境でアプリを作成し、テストが完了したものを本番環境に配布するといったシーンで活躍します。kintoneアプリの開発に慣れていない方にとっては、アプリ管理機能の利用方法を理解するまでに時間を要しますが、バックアップ機能だけで考えても標準のcsv出力機能より高機能であるため、まずはバックアップ方法の一つとして検討するのがよいでしょう。
なお、gusuku Deploitには「フリープラン」が用意されており、10アプリまでの管理と1GBのディスク容量を無料で利用することができます。
(▼さらに詳細を知りたい方は、以下のコラムもご覧ください)

バックアップ手法③:cli-kintone(クリキントーン)
最後に、「cli-kintone(クリキントーン)」についてご紹介します。cli-kintoneは、kintoneコマンドラインツールで、kintoneの公式ツールとしてサイボウズ社が提供しています。これまでの方法とは異なり、ある程度システムの知識がある方向けの方法となります。
cli-kintoneを利用するメリット
cli-kintoneを利用するメリットとしては、「無料」であることが挙げられます。それに加え、前述の通りサイボウズ社から提供されているツールであるため、ドキュメントや技術情報が充実している点も安心材料の一つです。
また、cli-kintoneは、柔軟性も高く、他ツールとの組み合わせや、エンハンスして独自の機能(基幹システムとの定期的な同期、独自のデータストレージへ接続 等)を開発することが可能です。
どのようなケースに向いているか
cli-kintoneは、コマンドでの実行を前提としているツールのため、コマンドプロンプトやターミナルを利用できる方に最適の方法です。
kintoneの画面を介さずに、ローカル環境からデータの更新や削除ができるため、例えば「定期的に古いレコードを削除する」や「基幹システムのマスタデータと定期的に同期したい」といった、バックアップ以外の様々な場面で応用が可能です。そのため、開発者の方には最適な手段であると言えます。
詳しい利用方法や活用方法については、別のコラムでご紹介いたします。ぜひ、そちらも合わせてご覧ください。
(▼さらに詳細を知りたい方は、以下のコラムもご覧ください)

まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事では、kintoneのバックアップ手段について4つの方法をご紹介してきました。各手法の違いを整理すると、次のようになります。
| csv出力機能 | kBackup | gusuku Deploit | cli-kintone | |
|---|---|---|---|---|
| 費用 | 無料 | 有料 | フリープランあり | 無料 |
| 定期実行 | × | ○ | ○ | △(要自作) |
| 添付ファイル | × | ○ | ○ | ○ |
| 難易度 | 低 | 中 | 高 | 高 |
| 推奨 | 小規模 | 小〜中規模 | 中規模以上 | 開発者 |
今すぐ低コストでバックアップを作成したいということであれば「csv出力機能」、費用を掛けてでも確実にバックアップを作成したいのであれば「kBackup」、アプリも含めて構成管理を行うのであれば「gusuku Deploit」、システム開発のスキルがあり金銭的なコストを掛けたくないのであれば「cli-kintone」、というのがそれぞれに適した選択肢になるでしょう。
「何を守りたいのか」「どこまで自動化したいのか」を明確にしたうえで、ご自身の状況に合った方法を選択することが重要です。
まずは現在のバックアップ状況を棚卸しするところから始めてみてください!
\ kintoneのプロが対応 /
小規模組織でのkintone導入はルーブピークへ

kintoneの力は非常に強力ですが、基本機能だけでは解決できないような要件や課題も存在します。そんな時は、業務理解に応じたアプリ設計や最適な連携サービスを選択することが重要です。
Lubepeak株式会社では、kintoneの力を最大限に引き出し、小規模・中小企業の業務に沿ったkintoneシステムを開発しています。
kintone定額開発サービス「KYOSOU」
kintoneの導入や運用管理の見直しをご検討されているという企業様は、お気軽にお問い合わせください。
Lubepeak株式会社 代表
平井 将吾

~ 経歴 ~
2021年
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社へ新卒入社2022年~2025年
官公庁において、「kintone」の導入で「自治体DX」を多数支援2025年10月~
Lubepeak株式会社を設立。
中小企業のお客様を対象に「kintone」の導入支援を行い、要件整理から運用定着まで一貫支援
<主なサービス>
・ kintoneシステム開発サービス 「KYOSOU」
・ kintoneプラグイン提供サービス 「Plugin to Peak」2026年1月
Lubepeak株式会社が「サイボウズオフィシャルパートナー」に認定


この記事を書いた人


































































